金時鐘コレクション(全12巻) 6 新たな抒情をもとめて――詩集『化石の夏』『失くした季節』『背中の地図』ほか 未刊詩篇、エッセイ[第10回配本]

価格: ¥4,840 (税込)
[ポイント還元 193ポイント~]
数量:
在庫: 在庫あり

返品についての詳細はこちら

twitter

  • 金時鐘 著
  • 【解説】鵜飼哲 【解題】細見和之
  • 四六変上製 496頁 口絵4頁
    ISBN-13: 9784865784305
    刊行日: 2024/7

日本に突きつけられた、最新の詩作品群。

「日本語で詩を書くことの無力感」に苛まれていた『化石の夏』(1998)、約50年ぶりの済州島帰郷を経た『失くした季節』(2010)、東日本大震災以降の日本の現実を抉る『背中の地図』(2018)……。
★語り下ろし著者インタビュー収録!

【解説】鵜飼哲
【解題】細見和之
【月報】谷元益男/平田賢一/山本友美/小原政幸

目次

●化石の夏
予感/等しければ/あるひとり/化身/染み/化石の夏/ここより遠く/ある終り/自問/虎の風景/不眠/くりごとえんえん/山/喪/猪飼野橋/果たせない旅(崖/空席/帰る)/祝福/この朝に

●失くした季節
◎夏
村/空/牙/夏/雨の奥で/蒼いテロリスト/待つまでもない八月だと言いながら/失くした季節
◎秋
旅/蒼い空の芯で/鳥語の秋/伝説異聞/かすかな伝言/二個のとうもろこし/錆びる風景/夏のあと
◎冬
こんなにも離れてしまって/一枚の葉/跳ぶ/冬の塒/空隙/あじさいの芽/人は散り、つもる/影は伸びて
◎春
この無明の刻を/帰郷/吹かれて遠く/木蓮/つながる/何時か誰かまた/四月よ、遠い日よ。/春に来なくなったものたち

●背中の地図
序詞
Ⅰ 山濤のあと
朝に/不在/網/道の理由/弔い遙か/陽炎二題(渇く/ゆらめいて八月)/呪文/渡る
Ⅱ 日は打ち過ぎて
遠い後光/エレジーの周り/また そして 春/夜汽車を待って/うすれる 日日/背後は振り返れない/馴染んで吹かれて/円筒は輝く/風の余韻
Ⅲ 禍いの青い火は燃える
またしても年は去り/それでも言祝がれる年はくるのか/風のなか/猫/入り江の小さい村で/禍いは青く燃える/窓/声が倒れる/夜の深さを 共に

●未刊詩篇
羽の行方/二月の詩/形そのままに/うすれる遠景/献詩/虚墓/笑う。/死者には時がない

●エッセイ 私のラブコール――「好きやねん・大阪」に寄せて/都市の遠近  大阪・鶴橋/「社会主義者」/さわやかに風は吹いて/「金日成」への尽きない祈り/へだたる「在日」/私の戦後・私の解放――半分の解放の日からの私/故国と在日と文学と――四十八年ぶりの韓国を訪ねて/故国のへだたり/お互いを見つめなおす契機となるよう/日本の詩への、私のラブコール/こだわって生きる/春ともなれば

あとがき

〈インタビュー〉新たな抒情をもとめて――『化石の夏』『失くした季節』『背中の地図』をめぐって

〈解説〉予兆の詩、あるいは金時鐘の「ラブコール」(鵜飼哲)

〈解題〉化石の夏/失くした季節/背中の地図ほか未完詩篇、エッセイ(細見和之)


著者紹介

●金時鐘(キム・シジョン)
1929年(旧暦1928年12月)朝鮮釜山に生まれ、元山市の祖父のもとに一時預けられる。済州島で育つ。48年の「済州島四・三事件」に関わり来日。50年頃から日本語で詩作を始める。在日朝鮮人団体の文化関係の活動に携わるが、運動の路線転換以降、組織批判を受け、組織運動から離れる。兵庫県立湊川高等学校教員(1973-88年)。大阪文学学校特別アドバイザー。詩人。2022年秋、第4回アジア文学賞(韓国光州市の国立アジア文化殿堂が主管)を受賞。
主な作品として、詩集に『地平線』(ヂンダレ発行所、1955)『日本風土記』(国文社、1957)長篇詩集『新潟』(構造社、1970)『原野の詩――集成詩集』(立風書房、1991)『化石の夏――金時鐘詩集』(海風社、1998)『金時鐘詩集選 境界の詩――猪飼野詩集/光州詩片』(藤原書店、2005)『四時詩集 失くした季節』(藤原書店、2010、第41回高見順賞)『背中の地図』(河出書房新社、2018)他。評論集に『さらされるものと さらすものと』(明治図書出版、1975)『クレメンタインの歌』(文和書房、1980)『「在日」のはざまで』(立風書房、1986、第40回毎日出版文化賞。平凡社ライブラリー、2001)他。エッセーに『草むらの時――小文集』(海風社、1997)『わが生と詩』(岩波書店、2004)『朝鮮と日本に生きる』(岩波書店、2015、大佛次郎賞)他多数。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

他にもこんな商品があります

金時鐘コレクション(全12巻) 5 日本から光州事件を見つめる――詩集『光州詩片』『季期陰象』ほか エッセイ[第9回配本]

¥4,620(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 11 歴史の証言者として――「記憶せよ、和合せよ」ほか 講演集2[第8回配本]

¥4,620(税込)

数量:

金時鐘詩集 日本風土記 2

¥1,980(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 1 日本における詩作の原点[第3回配本]

¥3,520(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 2 幻の詩集、復元にむけて――詩集『日本風土記』『日本風土記 2』[第1回配本]

¥3,080(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 3 海鳴りのなかを――長篇詩集『新潟』ほか未刊詩篇[第7回配本]

¥4,840(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 4 「猪飼野」を生きるひとびと 『猪飼野詩集』ほか未刊詩篇、エッセイ[第5回配本]

¥5,280(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 7 在日二世にむけて――「さらされるものと、さらすものと」ほか 文集1[第4回配本]

¥4,180(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 8 幼少年期の記憶から[第2回配本]

¥3,520(税込)

数量:

金時鐘コレクション(全12巻) 10 真の連帯への問いかけ――「朝鮮人の人間としての復元」ほか 講演集1[第6回配本]

¥3,960(税込)

数量:

金時鐘四時詩集 失くした季節

¥2,750(税込)

数量:

金時鐘詩集選 境界(きょうがい)の詩――猪飼野詩集/光州詩片

¥5,060(税込)

数量:

ページトップへ