ISBN-13: 9784865780659
刊行日: 2016/03
共産主義独裁政権下のアルバニアから、パリへ…鬼才が自ら綴る前半生
幼少時に才能を見出されながら、両親と共に亡命を余儀なくされるが、ヴァイオリンひとつで世界への道を拓き、現在は俳優・作家としても活躍する鬼才が、自ら綴った前半生。
故郷、家族、友情、初恋、読書……波乱のなかでもたくましく生きる少年の成長のストーリー。
●章末のQRコードにより、ストーリーに合わせてセレクトされた演奏が聴けます
目次
日本の読者へ
プロローグ ホテル・ティラナ(2001年、ティラナにて)
1 パパヴラミさんのところ(1971-75年、ティラナ)
2 ヴァイオリンの仮面
3 さぼり
4 最高指導者
5 不可能なヴァイオリニスト
6 シルヴァ
7 異国の感触
8 異 国
9 入学試験
10 パリでひとり
11 不確実に立ち向かうこと
12 ふたつの世界の間で
13 壁
14 報復措置
15 断 絶
16 一九九三年 世紀の歩み
17 第四次審査
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
テディ・パパヴラミ 主要ディスコグラフィ
関連情報
ヨーロッパ最後の“鎖国”、共産主義独裁政権下のアルバニアに生まれる。「アルバニアのモーツァルト」と賞讃され、11歳でフランスに移住するも、15歳で両親とともに亡命を余儀なくされる。
フランスに留まれば身の安全は確保できるのか、祖国に残された家族はどんな報復にさらされるのか、そして、ヴァイオリニストとしての未来には何が待ち受けているのか……。
共産圏の動揺と解体という世界史の転換を遠景として、時には少年の肩には重すぎる人生の岐路に直面しながら、不安と希望を抱きつつ、子供から青年への道を歩む前半生を描く――
「本書が、日本の読者の皆様へ、あらゆる子供時代そして人生に共通しているかもしれない何かを、わずかながらお届けできればと願っております。
それぞれの子供時代が、どの時代、どんな環境、そしてどのような目標に向かって展開されようとも共通する何かを。」(テディ・パパヴラミ)
●テディ・パパヴラミ(Tedi Papavrami)
1971年ティラナ(アルバニア)生まれ。ヴァイオリン教師だった父の手解きを受け、5歳からヴァイオリンを始める。11歳で演奏したソーレのカデンツァによるパガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番」は聴衆に衝撃を与えた。演奏旅行でアルバニアを訪れたフルート奏者アラン・マリオンに才能を見出されるとフランス政府から奨学金を受け、82年に渡仏。パリ国立高等音楽院にてピエール・アモイヤルに師事する。85年ロドルフォ・リピツァー賞国際コンクール優勝。93年パブロ・サラサーテ国際コンクール優勝及び特別賞受賞。
ソリストとして、クルト・ザンデルリンク、アントニオ・パッパーノ、エマニュエル・クリヴィーヌ、フランソワ=グザヴィエ・ロトなど多くの名指揮者と共演するほか、ネルソン・ゲルナー、アルド・チッコリーニ、マリア・ジョアン・ピレシュ、マルタ・アルゲリッチ等のピアニストや、チェロ奏者マルク・コペイ、クラリネット奏者ポール・メイエ、ヴィオラ奏者ローレンス・パワー等とアンサンブルを繰り広げている。また「シューマン・ピアノ四重奏団」のメンバーとして9年間活動。2011年よりフランソワ=フレデリック・ギィ、グザヴィエ・フィリップらとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ及びピアノ三重奏曲に定期的に取り組んでいる。
録音も数多く、14年リリースの「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲と2つのヴァイオリンのためのソナタ(共演スヴェトリン・ルセフ)」はディアパゾン・ドール及びショック・クラシカにて年間賞受賞。
08年よりジュネーヴ高等音楽院教授。14年フランス政府より「芸術文化勲章シュヴァリエ」受章。使用楽器はLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン貸与の1727年製ストラディヴァリウス“Reynier”。
演奏活動の他に、その文才からアルバニアを代表する作家イスマイル・カダレの作品のフランス語訳を手掛け、既に10冊を超える。本書は2013年に書き下ろした波乱万丈の半生の自叙伝である。
【訳者紹介】
●山内由紀子(やまうち・ゆきこ)
1969年生まれ。英語・仏語翻訳家。東京大学教養学部フランス科卒業。ニューヨーク州立ファッション工科大学卒業。長年の会社勤務の後、現職に転身。東京、神奈川の他、パリ、ルクセンブルク、ニューヨークで生活経験がある。
■テディ・パパヴラミ 主要ディスコグラフィ■
1)ヴァイオリニストひとり、世界は無限大
~金字塔的名作と編曲でたどる、無伴奏ヴァイオリンの可能性~
*本書原著と同時発売。下記3・6・8・9のBOX化。他にボーナストラックとして、
下記4よりイザイのソナタ第2番を収録。
Zig-Zag Territoires/マーキュリー(日本語解説付)ZZT320/原盤2013年発売
2)バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 他
エマニュエル・クリヴィヌ指揮 ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
仏Alpha/マーキュリー(日本語解説付)Alpha205/原盤2015年発売
3)バルトークの無伴奏ソナタ、バッハの二つの鍵盤作品
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
バッハ/パパヴラミ編:オルガンのための幻想曲とフーガ BWV542
バッハ/パパヴラミ編:チェンバロのための組曲 BWV822
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD1101/原盤2011年発売
4)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(全)他
無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.27(全6曲)
二つのヴァイオリンのためのソナタ
スヴェトリン・ルセフ(ヴァイオリン)
Zig-Zag Territoires/マーキュリー (日本語解説付)ZZT342/原盤2014年発売
5)サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番、序奏とロンド・カプリチョーゾ
ショーソン:詩曲
イザイ:悲しき詩
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮 リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD1088/原盤2010年発売
6)パガニーニ、一夜の魔術
パガニーニ:24の奇想曲(全/2種録音)
*ライヴ収録版・スタジオ収録版、どちらも全曲。スタジオ収録版は下記11と同内容。
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0985/原盤2009年発売
7)シューマン:ピアノ四重奏曲・五重奏曲
シューマン四重奏団(テディ・パパヴラミ主宰)、ギューラ・ストゥレル(ヴァイオリ
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0978/原盤2009年発売
8)スカルラッティの鍵盤ソナタを、無伴奏ヴァイオリンで
スカルラッティ/パパヴラミ編:ソナタ
K.9・11・32・54・87・141・185・332・380・426・466・K.481
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0644/原盤2006年発売
9)フォーレ、ショーソン:ピアノ四重奏曲
フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番
ショーソン:ピアノ四重奏曲
シューマン四重奏団(テディ・パパヴラミ主宰)
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0540/原盤2005年発売
10)バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全6編)
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0535/原盤2005年発売
11)パガニーニ:『24の奇想曲』op.1(全曲)
Pan Classics/マーキュリー(日本語解説付)PC510153/原盤2004年発売
・本リストは、2016年2月末日時点で株式会社マーキュリー(tel.03-5276-6803)の取扱があり日本語解説付で発売した実績があるもの。
・原盤制作国は、Pan Classics(スイス)を除き全てフランス。
フランスに留まれば身の安全は確保できるのか、祖国に残された家族はどんな報復にさらされるのか、そして、ヴァイオリニストとしての未来には何が待ち受けているのか……。
共産圏の動揺と解体という世界史の転換を遠景として、時には少年の肩には重すぎる人生の岐路に直面しながら、不安と希望を抱きつつ、子供から青年への道を歩む前半生を描く――
「本書が、日本の読者の皆様へ、あらゆる子供時代そして人生に共通しているかもしれない何かを、わずかながらお届けできればと願っております。
それぞれの子供時代が、どの時代、どんな環境、そしてどのような目標に向かって展開されようとも共通する何かを。」(テディ・パパヴラミ)
●テディ・パパヴラミ(Tedi Papavrami)
1971年ティラナ(アルバニア)生まれ。ヴァイオリン教師だった父の手解きを受け、5歳からヴァイオリンを始める。11歳で演奏したソーレのカデンツァによるパガニーニ「ヴァイオリン協奏曲第1番」は聴衆に衝撃を与えた。演奏旅行でアルバニアを訪れたフルート奏者アラン・マリオンに才能を見出されるとフランス政府から奨学金を受け、82年に渡仏。パリ国立高等音楽院にてピエール・アモイヤルに師事する。85年ロドルフォ・リピツァー賞国際コンクール優勝。93年パブロ・サラサーテ国際コンクール優勝及び特別賞受賞。
ソリストとして、クルト・ザンデルリンク、アントニオ・パッパーノ、エマニュエル・クリヴィーヌ、フランソワ=グザヴィエ・ロトなど多くの名指揮者と共演するほか、ネルソン・ゲルナー、アルド・チッコリーニ、マリア・ジョアン・ピレシュ、マルタ・アルゲリッチ等のピアニストや、チェロ奏者マルク・コペイ、クラリネット奏者ポール・メイエ、ヴィオラ奏者ローレンス・パワー等とアンサンブルを繰り広げている。また「シューマン・ピアノ四重奏団」のメンバーとして9年間活動。2011年よりフランソワ=フレデリック・ギィ、グザヴィエ・フィリップらとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ及びピアノ三重奏曲に定期的に取り組んでいる。
録音も数多く、14年リリースの「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲と2つのヴァイオリンのためのソナタ(共演スヴェトリン・ルセフ)」はディアパゾン・ドール及びショック・クラシカにて年間賞受賞。
08年よりジュネーヴ高等音楽院教授。14年フランス政府より「芸術文化勲章シュヴァリエ」受章。使用楽器はLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン貸与の1727年製ストラディヴァリウス“Reynier”。
演奏活動の他に、その文才からアルバニアを代表する作家イスマイル・カダレの作品のフランス語訳を手掛け、既に10冊を超える。本書は2013年に書き下ろした波乱万丈の半生の自叙伝である。
【訳者紹介】
●山内由紀子(やまうち・ゆきこ)
1969年生まれ。英語・仏語翻訳家。東京大学教養学部フランス科卒業。ニューヨーク州立ファッション工科大学卒業。長年の会社勤務の後、現職に転身。東京、神奈川の他、パリ、ルクセンブルク、ニューヨークで生活経験がある。
■テディ・パパヴラミ 主要ディスコグラフィ■
1)ヴァイオリニストひとり、世界は無限大
~金字塔的名作と編曲でたどる、無伴奏ヴァイオリンの可能性~
*本書原著と同時発売。下記3・6・8・9のBOX化。他にボーナストラックとして、
下記4よりイザイのソナタ第2番を収録。
Zig-Zag Territoires/マーキュリー(日本語解説付)ZZT320/原盤2013年発売
2)バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 他
エマニュエル・クリヴィヌ指揮 ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
仏Alpha/マーキュリー(日本語解説付)Alpha205/原盤2015年発売
3)バルトークの無伴奏ソナタ、バッハの二つの鍵盤作品
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
バッハ/パパヴラミ編:オルガンのための幻想曲とフーガ BWV542
バッハ/パパヴラミ編:チェンバロのための組曲 BWV822
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD1101/原盤2011年発売
4)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(全)他
無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.27(全6曲)
二つのヴァイオリンのためのソナタ
スヴェトリン・ルセフ(ヴァイオリン)
Zig-Zag Territoires/マーキュリー (日本語解説付)ZZT342/原盤2014年発売
5)サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番、序奏とロンド・カプリチョーゾ
ショーソン:詩曲
イザイ:悲しき詩
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮 リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD1088/原盤2010年発売
6)パガニーニ、一夜の魔術
パガニーニ:24の奇想曲(全/2種録音)
*ライヴ収録版・スタジオ収録版、どちらも全曲。スタジオ収録版は下記11と同内容。
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0985/原盤2009年発売
7)シューマン:ピアノ四重奏曲・五重奏曲
シューマン四重奏団(テディ・パパヴラミ主宰)、ギューラ・ストゥレル(ヴァイオリ
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0978/原盤2009年発売
8)スカルラッティの鍵盤ソナタを、無伴奏ヴァイオリンで
スカルラッティ/パパヴラミ編:ソナタ
K.9・11・32・54・87・141・185・332・380・426・466・K.481
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0644/原盤2006年発売
9)フォーレ、ショーソン:ピアノ四重奏曲
フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番
ショーソン:ピアノ四重奏曲
シューマン四重奏団(テディ・パパヴラミ主宰)
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0540/原盤2005年発売
10)バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全6編)
aeon/マーキュリー(日本語解説付)MAECD0535/原盤2005年発売
11)パガニーニ:『24の奇想曲』op.1(全曲)
Pan Classics/マーキュリー(日本語解説付)PC510153/原盤2004年発売
・本リストは、2016年2月末日時点で株式会社マーキュリー(tel.03-5276-6803)の取扱があり日本語解説付で発売した実績があるもの。
・原盤制作国は、Pan Classics(スイス)を除き全てフランス。