- 多田 富雄
- [解説]最相 葉月・養老 孟司
- 四六上製 296ページ
ISBN-13: 9784865781540
刊行日: 2017/12
全5巻完結! 「若い人に、この作品集を読んでもらいたい」――養老孟司
科学・医学・芸術のすべてと出会った青春時代の回想と、「医」とは、科学とは何かという根源的な問い、そして、次世代に託すもの。
附=著書一覧・略年譜
[解説]最相 葉月・養老 孟司
[推薦]石牟礼道子・梅若玄祥・中村桂子・永田和宏・福岡伸一・松岡正剛・養老孟司
目次
Ⅰ 見知らぬ少年
〈詩〉アフガニスタンの朝長/神様は不在/オートバイ/弱法師/
見知らぬ少年/リトルリーグ/黄金の夕陽
Ⅱ 回 想
わが青春の日和山/戦後初めての少年/指が池/迷惑のすすめ/涙の効用/
遠い夏の日の川/人それぞれの鵺を飼う/百舌啼けば
Ⅲ 若き読者に
世阿弥著『風姿花伝』(花伝書)/聴診器/新・新人類/時間の時速/
性とはなにか/鳴らない楽器/人それぞれの時計/生命と科学と美/
能と日本人の個人主義/見者の見たもの/頬を撫でる風/皇 室/
少年に教えられた命の大切さ/家族と正業 生活の両輪/小林秀雄の読み方
Ⅳ 科学と医学の未来
科学ジャーナリストの育成を/全体をみることは創造につながる/
先端医療と医学教育/職業としての医師の変貌/救死という思想/
近代医療に欠けているもの/病院ってなに/水俣病という「踏み絵」/
理科系と文科系/教養とは何か/ゲノム解析と教育/中等教育の目標/
若き研究者へのメッセージ
〈解説〉
未来のサイエンスの担い手たちへ 最相葉月
多田富雄さんの世代と生き方 養老孟司
略年譜(1934-2017)/主要著作一覧
関連情報
星を見ることによって人生に目覚めた人は、
どんな職業についても、
無限の宇宙の中に生きている一人の人間として
輝き続けるのではないだろうか。
満天の星の夜空に、一つの小さな星がきらめくように、
自分をきらめかせるであろう。
それは宇宙との関係で自分を眺めたことがない人の人生とは、
きっと違うだろう。
――T. T.
■地球上で、人間ほど大量虐殺を繰り返してきた動物はいない。
生命はより複雑かつ無差別的な危機に晒されている。なぜ人は憎み合い、殺し合うのか。それを知る手がかりを免疫システムに探すという多田の卓見に、今一度耳を傾けたい。
――最相葉月(本書解説より)
■私が多田さんに出会ったのは、じつは遅すぎたような気がする。もう少し早く出会う機会があれば、自分がもう少し早くものを理解したのではなかろうかと思う。だから若い人にこの作品集を読んでもらいたいのである。
――養老孟司(本書解説より)
【著者紹介】
●多田富雄(ただ・とみお)
1934年、茨城県結城市生まれ。東京大学名誉教授。専攻・免疫学。元・国際免疫学会連合会長。1959年千葉大学医学部卒業。同大学医学部教授、東京大学医学部教授を歴任。71年、免疫応答を調整するサプレッサー(抑制)T細胞を発表、野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞など多数受賞。84年文化功労者。
2001年5月2日、出張先の金沢で脳梗塞に倒れ、右半身麻痺と仮性球麻痺の後遺症で構音障害、嚥下障害となる。2010年4月21日死去。
著書に『免疫の意味論』(大佛次郎賞)『生命へのまなざし』『落葉隻語 ことばのかたみ』(以上、青土社)『生命の意味論』『脳の中の能舞台』『残夢整理』(以上、新潮社)『独酌余滴』(日本エッセイスト・クラブ賞)『懐かしい日々の想い』(以上、朝日新聞社)『全詩集 歌占』『能の見える風景』『花供養』『詩集 寛容』『多田富雄新作能全集』(以上、藤原書店)『寡黙なる巨人』(小林秀雄賞)『春楡の木陰で』(以上、集英社)など多数。
どんな職業についても、
無限の宇宙の中に生きている一人の人間として
輝き続けるのではないだろうか。
満天の星の夜空に、一つの小さな星がきらめくように、
自分をきらめかせるであろう。
それは宇宙との関係で自分を眺めたことがない人の人生とは、
きっと違うだろう。
――T. T.
■地球上で、人間ほど大量虐殺を繰り返してきた動物はいない。
生命はより複雑かつ無差別的な危機に晒されている。なぜ人は憎み合い、殺し合うのか。それを知る手がかりを免疫システムに探すという多田の卓見に、今一度耳を傾けたい。
――最相葉月(本書解説より)
■私が多田さんに出会ったのは、じつは遅すぎたような気がする。もう少し早く出会う機会があれば、自分がもう少し早くものを理解したのではなかろうかと思う。だから若い人にこの作品集を読んでもらいたいのである。
――養老孟司(本書解説より)
【著者紹介】
●多田富雄(ただ・とみお)
1934年、茨城県結城市生まれ。東京大学名誉教授。専攻・免疫学。元・国際免疫学会連合会長。1959年千葉大学医学部卒業。同大学医学部教授、東京大学医学部教授を歴任。71年、免疫応答を調整するサプレッサー(抑制)T細胞を発表、野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞など多数受賞。84年文化功労者。
2001年5月2日、出張先の金沢で脳梗塞に倒れ、右半身麻痺と仮性球麻痺の後遺症で構音障害、嚥下障害となる。2010年4月21日死去。
著書に『免疫の意味論』(大佛次郎賞)『生命へのまなざし』『落葉隻語 ことばのかたみ』(以上、青土社)『生命の意味論』『脳の中の能舞台』『残夢整理』(以上、新潮社)『独酌余滴』(日本エッセイスト・クラブ賞)『懐かしい日々の想い』(以上、朝日新聞社)『全詩集 歌占』『能の見える風景』『花供養』『詩集 寛容』『多田富雄新作能全集』(以上、藤原書店)『寡黙なる巨人』(小林秀雄賞)『春楡の木陰で』(以上、集英社)など多数。