生の技法〈増補改訂版〉――家と施設を出て暮らす障害者の社会学

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  • 安積純子 岡原正幸 尾中文哉 立岩真也 著
  • A5並製 368頁
    ISBN-13: 9784894340169
    刊行日: 1995/5
  • 身体化された社会としての感情

    「家」と「施設」という介助を保証された安心な場所に、自ら別れを告げた重度障害者の生が顕わにみせる近代/現代の仕組み。衝突と徒労続きの生の葛藤を、むしろ生の力とする新しい生存の様式を示す問題作。詳細な文献・団体リストを収録した関係者必携書。


    目次

    はじめに

    1 「自立生活」 について
    2 調査の経緯と概要
    3 構 成

    増補・改訂について


    第1章 〈私〉 へ ―― 30年について
    安積純子
     

    幾度も手術をする (1956)
    施設で暮らす (1967)
    帰還・障害者運動に出会う (1970)
    家を出る (1978)
    バークレーに行く (1983)
    国立市に移る (1985)
    ピアカウンセラーを開業、 等…… (1986)


    第2章 「出て暮らす」 生活
    立岩真也
     

    1 どのように暮らしているのか
    2 「欧米」 の、 特に合衆国の自立生活運動


    第3章 制度としての愛情 ―― 脱家族とは
    岡原正幸
     

    1 福祉と 「家族」
    2 ある悲劇から
    3 愛の過剰・親の心性
    4 愛情の規範性と家族の囲い込み
    5 小括・脱家族の意味すること


    第4章 施設の外で生きる ―― 福祉の空間からの脱出
    尾中文哉
     

    1 問 題
    2 「虐待」 と 「待遇の悪さ」
    3 「管理」 と 「隔離」
    4 「管理」・「隔離」 のうみだすもの
    5 「管理」・「隔離」 を批判する論理
    6 福祉的配慮によって全生活をとりかこむこと
    7 「施設の改善」 について
    8 施設を出た 「後」 の問題
    9 小 括


    第5章 コンフリクトへの自由 ―― 介助関係の模索
    岡原正幸
     

    1 自立と人間関係
    2 障害者と介助者 ―― 行き違いや不満
    3 障害者と介助者 ―― 行き違いや不満の打開策
    4 世間のまなざし
    5 「介助」 ということ
    6 コンフリクトへの自由
    7 小 括


    第6章 自立の技法
    岡原正幸・立岩真也
     

    1 生活様式を伝える試み
    2 不確実な未来に賭ける
    3 与えられた場への挑戦
    4 障害を 「肯定する」
    5 内側で終わらせない


    第7章 はやく・ゆっくり ―― 自立生活運動の生成と展開
    立岩真也
     

    1 政策と運動 ―― 60年代までの
    2 転換 1:青い芝
    3 転換 2:施設から
    4 他者という存在
    5 生 成
    6 政策の 「転換」
    7 現況→境界線上へ


    第8章 私が決め、 社会が支える、 のを当事者が支える――介助システム論
    立岩真也
     

    1 この社会の編成
    2 自己責任 / 社会的義務
    3 家 族
    4 自発的な行為
    5 有償ということ
    6 諸制度
    7 結 論


    第9章 自立生活センターの挑戦
    立岩真也
     

    1 当事者による 「サービス」 の提供
    2 位 置
    3 全国自立生活センター協議会と加盟団体
    4 活 動
    5 CILに対する助成
    6 今 後


    補 論 アジアの開発途上国における障害者運動と自立生活
    尾中文哉


    おわりに


    全国自立生活センター協議会加盟団体リスト (1995年3月)
    文献リスト (1995年2月)
    アジアの障害者に関する文献

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