ISBN-13: 9784894340695
刊行日: 1997/5
「群衆の暴力」に迫る
19世紀フランスの片田舎。定期市の群衆に突然とらえられた一人の青年貴族が二時間にわたる拷問を受けたあげく、村の広場で火あぶりにされた……。感性の歴史家がこの「人喰いの村」の事件を「集合的感性の変遷」という主題をたてて精密に読みとく異色作。
目次
日本語版への序文
序章
第1章 感情の一貫性
藁とくびき
反乱を誘う花
公金泥棒
愛着の論理
第2章 不安と噂
プロシアの金
国民の祝日、 君主の祝賀
定期市広場の放縦と自慢話の披瀝
空っぽの舞台
第3章 虐殺の歓喜
いけにえの方程式
苦痛の計算
「プロシア人」 を 「虐待する」
火刑台あるいは即興の舞台
謎の解読に向かって
第4章 呆然自失する化け物たち
恐怖の作用
炭の像
「百姓という下層民」
野外のギロチン
結 論
原 注
関連年表
訳者あとがき