- さがら邦夫
- A5判 200ページ
ISBN-13: 9784894342958
刊行日: 2002/7
超大国の独善行動と危機にある地球の将来
巨大先進国かつCO2排出国アメリカは、なぜ地球温暖化対策で独善的に振る舞うのか?八~九月のヨハネスブルグ地球サミットを前に、アメリカという国家の根本をなす経済至上主義と科学技術依存の矛盾を突き、新たな環境倫理の確立を説く。
目次
はじめに 人間中心主義の浪費文明を抑制し、 生命中心主義の新文明の構築を
I ヨハネスブルグで問われるリオ地球サミットの課題
1 地球サミットは何をもたらしたのか
2 悪化する環境問題 ―― リオからヨハネスブルグまで
3 焦点となる 「京都議定書」
II アメリカの 「京都議定書」 離脱が投じた矛盾
1 ブッシュ氏はなぜ 「京都議定書」 を否定するのか
2 ブッシュ代替案をどう読むか
III 浪費経済を“世界化”し、 温暖化をもたらしたのは誰だ?
1 転換を迫られるアメリカのエネルギー政策
2 巨大浪費国・アメリカ
3 格差拡大を示す 「人間開発指数」
IV 苛立つアメリカ、 国際的なCO2排出量 (権) の取引市場
1 州・企業レベルで始まるCO2排出量取引
2 CO2以外の排出量取引の歴史
3 ヨーロッパに広がる排出量取引市場
V 排出量取引の世界経済に与える影響と、 アメリカのカウボーイ倫理の崩壊
1 温暖化対策は本当に経済に打撃を及ぼすのか
2 限界に至るアメリカ型文明
おわりに
参考文献一覧