- ダニエル・ペナック
- 浜名優美・木村宣子・浜名エレーヌ訳
- 四六並製 216ページ
ISBN-13: 9784894345416
刊行日: 2006/10
本ぎらいのあなたに贈る
■フランスのベストセラー作家による、ありそうでなかった“読書術”!■“デキの悪い”高校生が、読書によって豊かな人生を歩むには?■お話に興味を持ちはじめた子どものお母さん、お父さんから、学生が本を読まないとグチをこぼしている先生まで。■小説のように、ユーモアたっぷりに書かれた、本ぎらい のあなたに優しく語りかける魔法の本!
目次
一 錬金術師としての読者の誕生
「読む」 という動詞は命令形には耐えられない。 親が子どもに物語を読み聞かせる。
15分の自由、 読書。 テレビと読書。 若者は本を読むのが好きではない。 読書は贈り物。
無償の行為。 文字の発見。 ルソーとヴァレリー。 子どもはよい読者。リズムは人それぞれ。
読書の喜び。 声に出してひたすら読む。 再読は愛情の証拠。
二 本を読まなければならない (教義)
思春期。 義務としての読書のつらさ。 『ボヴァリー夫人』。 親と先生。 本を読む必要。
高校生は本を読まない。 試験のために読む。 学校の役割 ―― 読む楽しみを禁じる。
母が本を読んでくれる。 人生を愛させる 読書は反抗の行為。 世界の悪と本。
作品の力。 教室での朗読 ―― 贈り物、先生の書物への情熱。 小説は口承から始まる。
本はわたしのために書かれている。
三 本を読みたい気持ちにさせる
35人の高校生。 出来の悪い生徒。 100%読書が嫌い。 黙読させず教師が教室で小説を朗読する。
時速40ページ。 1年に1,000ページの本が7冊。 ジュースキント 『香水』。
小説はまず何よりも作り話である。 本との和解に教師が寄与する。 持続。 孤独な読書。
読書の時間 ―― 盗まれた時間。 地下鉄 ―― 最大の図書館。 人生の時間を広げる。
読者としての幸福 学校教育と文化の混同。 読みたかったら読む。
四 読者の権利10ヵ条 (あるいは読者が絶対に持っている権利)
1 読まない権利 (1ヵ条)
2 飛ばし読みする権利 (2ヵ条)
3 最後まで読まない権利 (3ヵ条)
4 読み返す権利( 4ヵ条)
5 手当たり次第に何でも読む権利 (5ヵ条)
6 ボヴァリズムの権利
(小説に書いてあることに染まりやすい病気) (6ヵ条)
7 どこでも読んでいい権利 (7ヵ条)
8 あちこち拾い読みする権利 (8ヵ条)
9 声に出して読む権利 (9ヵ条)
10 黙っている権利 (10ヶ条)
訳者あとがき