空と海

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  • アラン・コルバン
  • 小倉孝誠 訳
  • 四六変上製 208ページ
    ISBN-13: 9784894345607
    刊行日: 2007/2

今日、最も才能ある歴史家の最新作!

18世紀末から西欧で、人々の天候の感じ取り方に変化が生じ、浜辺への欲望が高まりを見せたのは偶然ではない。現代に続く、これら「風景」の変化は、視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、触覚など、人々の「身体」と「欲望」そのものの変化と密接に連動していた。



目次

第1章 天候にたいする感性の歴史のために

天候の歴史 / 天候にたいする感性 / 宗教は空をどう読み解いたか / 科学的解釈 / 医学のまなざし / 美的規範の役割 / 気象的自我の形成 / 日記に見る天候と自我 / ミシュレ、 そしてフロベール / さまざまな規範体系 / 天候の観測と調査 / 身体文化の多面性

第2章 海辺の欲望の出現

海の2つの側面 / 快楽としての海 / 海の象徴体系 / 海辺の風景、 海洋画、 文学 / 海の象徴体系を骨抜きにした自然神学 / 「海を創出した」 ラッセルと治療の論理 / 上流階級が海辺を発見した / 海水浴の系譜 / 海辺をめぐる評価体系の変化 / 感性の歴史の罠

第3章 水の歴史に関する考察

さまざまな水の形 / 河川は人々を魅了する / 暴力的な水と原初の混沌 / 飲料としての水 / 海水と塩 / 泉と井戸 / 災いを招く水 / 水の聖性 / 水とエロティシズム / エネルギー源としての水 / 水をめぐる夢想と文学 / 水の表象と美的規範

第4章 身体と風景の構築

風景とは何か / 風景と感覚 / 天候にたいする感性 / 海辺の欲望 / 近代の音の風景 / 鉄道と風景の変容 / 砂漠の体験 ――フロマンタンとフロベール/風景の歴史人類学に向けて

〈附〉 心性史から感性の歴史へ (インタビュー) (聞き手 = イザベル・フランドロワ)

アラン・コルバンについて (I・フランドロワ) / フェーヴル、 デュビィ、 ブローデルの影響 / アナールの 「危機」 ? / 心性の歴史と表象の歴史 / ミクロ歴史学・民族学との関係 / 情動の歴史、 触覚の歴史 ――天候と性 / 歴史学の今後   (尾河直哉訳)

原 注
訳者あとがき

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