ISBN-13: 9784894346550
刊行日: 2008/10
綿密な調査と取材で描く、白蓮事件の真相!
1921年、『大阪朝日新聞』トップに、夫である炭坑王・伊藤伝右衛門への絶縁状が掲載され、世間は瞠目。その張本人が、歌人・柳原白蓮。白蓮と伝右衛門の関係を、つぶさな取材・調査で描いた、真実の白蓮事件。
目次
第一章 出 奔
大阪毎日、 空白の二日間
伊藤?子 “紛失”
絶縁状、 朝日紙上に
京の宿の伝右衛門
世に叛く行為
「絶縁状を読みて、 ?子に与ふ」
恋の道行き
男の無念、 弁明無用
うつつの白蓮
厨川白村 『ラブ・イズ・ベスト』
博多、 祭り太鼓の夜
第二章 花 芯
伊藤博文をふった女
生母おりょう
奥津家の身より
柳原家・女の葛藤
波乱の?子
運命の糸
育ての母、 増山くに
品川の海を恋う
北小路家養女へ
宇治川畔の証言
破婚の身
第三章 蒼 狼
学問への渇望
西南の役苦役
八木山峠
父伝六・タヌキ掘り
伝右衛門細心
女遍歴と、 孝養と、
ふたりの女
別世界の?子
身心病む男
姦淫する自由
歌集 『踏絵』
幻の恋
おゆう身代り
魔性の女
第四章 浮 舟
崖の上に立つ
筑紫の女王、 絹のハンカチ
万華鏡のように
仕掛けた恋
桃の実ふとる
出会い
東大新人会出発
まことに人を恋ひそめぬ
行く手は闇
第五章 波 瀾
華麗なる “人身御供”
出奔への手立て
決行直後
“生活の安定をもたぬ女”
伝右衛門、 苦悩
香織誕生
滔天の妻槌子
宮崎家を支える
天日の下の不倫
?子変貌
平和運動 ――失明の終焉
初版あとがき
白蓮関係略系図
白蓮略年譜
解 説 (尾形明子)
人名索引