- 片岡剛士 著
- 四六上製 416頁
ISBN-13: 9784894347298
刊行日: 2010/2
日本経済は、なぜデフレ不況の底から浮上出来ないのか?
バブル崩壊以後1990年代から続く長期停滞の延長線上に現在の日本経済の低迷の真因を見出し、世界金融危機以後の日本の針路を明快に提示する野心作!
目次
序 章 「過度の恐怖」 は乗り越えられたのか
1 二人のエコノミストの視点
2 経済政策の実現過程
3 本書のアウトライン ―― 「望ましい経済政策」 への接近
第1章 世界金融危機
1 「バブルの温床」 としての世界経済の好況
2 住宅価格の上昇はなぜ生じたのか
3 サブプライム住宅ローン危機から世界金融危機へ
4 世界金融危機の経験から何を学ぶべきか
第2章 日本経済の現状
1 日本経済の景気後退の過程
2 基礎的指標に基づく日本経済の特徴
3 需要側からみた 「長期停滞」 と2002年以降の回復局面
4 供給側から見た 「長期停滞」 と2002年以降の回復局面
5 長期停滞の原因 ―― 需要側か供給側か、 実物的現象か貨幣的現象か
第3章 デフレはなぜ生じ、 なぜ終わらないのか
1 インフレ・デフレと物価統計の関係
2 なぜデフレは生じたのか
3 なぜマネーストックは増えなかったのか
4 原材料価格高騰が物価に与える影響
5 雇用面から見たデフレの解釈
6 デフレはなぜ生じ、 なぜ終わらないのか
第4章 1990年代以降の財政・金融政策と長期停滞
1 経済情勢の誤認
2 1990年代の財政政策
3 1990年代の金融政策
4 「構造改革主義」 の台頭
5 上げ潮派・財政タカ派・財政出動派・純粋構造改革派の経済学
第5章 世界同時不況下の財政・金融政策
1 麻生政権の経済対策
2 日銀の金融政策をどう評価するか
3 鳩山政権の経済政策には何が必要なのか
終 章 経済政策はどこに向かうのか
1 政策形成の枠組みの 「改革」 の必要性
2 「信頼」 と 「人間重視」 の経済政策を
3 市場メカニズムの視点から見た経済政策の位置づけ
あとがき
参考文献
日本の「失われた20年」 デフレを超える経済政策に向けて 片岡剛士