仮想戦争――イスラーム・イスラエル・アメリカの原理主義

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  • レザー・アスラン
  • 白須英子=訳
  • 四六上製 320ページ
    ISBN-13: 9784894347526
    刊行日: 2010/07

世界が注目するイスラーム新世代の論客。「9・11」はなぜ起きたのか? 

英米で絶賛された「テロvs対テロ戦争」をめぐる斬新な洞察! 

ムスリムの若者はなぜジハードに惹かれるのか?
ユダヤ教、キリスト教、イスラームに通暁する著者が、今日の「世界」を解き明かす!
いま必要なのは、原理主義たちの「仮想戦争」を「地上」に引き下すことである。



目次

日本語版への序文

はじめに ――われわれVS.彼ら

第Ⅰ部 帰属意識の地勢学

第1章 国境のない個人 ――パレスチナ

入国審査
グローバル化と非宗教的ナショナリズム
非宗教的ナショナリズムと宗教的ナショナリズム
「ジハード」 の変容
ナショナリズムを拒否するジハード唱道運動

第2章 2度約束された土地 ――聖都エルサレム

「神殿の丘」
ドレフュス事件
ナショナリズムと反ユダヤ主義の同時発生
「ユダヤ人」 の誕生
「パレスチナ人」 の誕生
東エルサレムの分離壁
単なる抽象概念としての 「パレスチナ」


第Ⅱ部 神こそ戦びと

第3章 神殿への熱情が私を虜にする ――イスラエル

「このクルセイドは……」
「十字軍とムスリムの闘い」 というレトリック
旧約に描かれた仮想戦争
熱心党の理想

第4章 信者軍団 ――アメリカ

「神殿の丘」 に登るゴレン師
宗教的シオニズムと非宗教的シオニズム
神の代理人としてのアメリカ
アメリカに誕生した 「原理主義」
第5章 近い敵と遠い敵 ――イラク北部の町 トゥズ・ホルマト
自爆テロに襲われたシーア派の多い町
自爆テロとは何か
ジハード唱道運動の誕生
9・11はなぜ起きたか


第Ⅲ部 われわれの知っているような戦争の終焉

第6章 ジェネレーションE ――英国の移民の町ビーストン

ヨーロッパにおけるムスリム移民
社会運動・宗教・暴力
「ヨーロッパ人」 たるムスリムの若者の不安
自爆テロに誘う物語

第7章 中間地帯 ――カイロ・アメリカン大学

「対テロ戦争」 という言説のお粗末さ
民主化こそ過激派を穏健化させる


用語解説
原注
参考文献
訳者あとがき
人名索引
事項索引

関連情報

著者紹介 レザー・アスラン(Reza Aslan)ライター、宗教学者。1972 年テヘラン生まれ。
サンタ・クララ大学で宗教学を学んだあと、ハーヴァード大学神学大学院およびアイオワ大学創作学科小説部門で修士号、同大学でトルーマン・カポーティ基金小説部門の特別研究員および中東・イスラーム学の講師を務めたあと、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校で宗教史の博士号を取得。カリフォルニア大学リバーサイド校創作学科助教授。CBS ニュース、ナイトラインなどのTV 番組の中東アナリストを務め、『ロサンゼルス・タイムズ』『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『シカゴ・トリビューン』『ネーション』などにも寄稿。
著書:How to Win a Cosmic War: God, Globalization, and the End of the War on Terror(Random House,2009)、さらにWords Without Borders: Writings from the Middle Eas(Norton,2010) が出版を予定されている。

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