ISBN-13: 9784894347724
刊行日: 2010/11
“岡田史学”の精髄
大清帝国の淵源を、モンゴル帝国に見る。
漢文史料のみならず満洲語、モンゴル語、チベット語を駆使し、モンゴル帝国から大清帝国(13~18世紀)に至る北アジア全体の歴史を初めて構築した唯一の歴史学者の、貴重な諸論文を集成。
目次
まえがき
1 概説 モンゴル帝国から大清帝国へ
第一部 モンゴル帝国時代のモンゴル
2 『元朝秘史』の成立
3 モンゴル史料に見える初期のモンゴル・チベット関係
4 元の瀋王と遼陽行省
5 元の恵宗と済州島
6 恵宗悲歌の源流
第二部 「モンゴル年代記」が語る元朝崩壊後のモンゴル
7 ダヤン・ハーンの年代
8 ダヤン・ハーンの先世
9 ダヤン・ハーンの六万人隊の起源
10 ウリャーンハン・モンゴル族の滅亡
11 チョクト皇太子について
第三部 モンゴルのライバル、西モンゴル・オイラト
12 ドルベン・オイラトの起源
13 『ウバシ皇太子伝』考釈
第四部 モンゴル文化を受け継いだ満洲
14 清の太宗嗣立の事情
15 清初の満洲文化におけるモンゴル的要素
16 征服王朝と被征服文化――八旗・北京官話・子弟書
第五部 書 評
17 シャンバ撰 (パリンライ編)『アサラクチ・ネレト・トゥーケ』
18 ワルター・ハイシヒ著『仏典モンゴル訳史の研究』
注
初出一覧
解説「岡田英弘の学問」宮脇淳子
地図・系図・図一覧
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