ISBN-13: 9784894348363
刊行日: 2011/12
「驕る心よ、さらば。最もとるに足りない動物でさえも、人間のいとこ、あるいは先祖なのだ。」(ミシュレ)
ミシュレからペギーに至る6人の思想家を通して、キリスト教的世界観を超える世界観――「世界は皆同じ源から生じ、あらゆる存在は一つである」――を提示する問題の書。
目次
緒言――本書の構成とテーマ
第I部 ミシュレ
第1章 『フランス史』の現代性――ミシュレの魅力と新しさ
第2章 『民衆』『学生』――近代を乗りこえるもの
第3章 『鳥』『虫』『海』『山』にみる?生命?――ミシュレの自然観をめぐって
第4章 ミシュレの「革命」――メルロ=ポンティによる引用から考える
第5章 甦る民衆の魂――ミシュレと石牟礼道子をつなぐもの
第II部 ミシュレの周辺
第6章 キネの政教分離思想
第7章 ラマルチーヌ『ジロンド派の歴史』執筆のころ(1843-47年)
――その書簡を中心に――
第8章 ラマルチーヌの死刑廃止論
第9章 ジョルジュ・サンドの師、ピエール・ルルーの社会主義
第10章 ラムネーの変貌――『一信者の言葉』発表まで
第III部 ペギー
第11章 シャルル・ペギーと社会主義
第12章 ペギーによる実証主義思想批判
第13章 ペギーにおける民衆像
第14章 ペギーとミシュレ
あとがき
関係年譜(1782-1914)