ISBN-13: 9784894348905
刊行日: 2012/12
領土問題、歴史認識などに揺れる日・中・韓ジャーナリズムを問う!!
規制の隘路から市場化・自由化の波に揉まれる中国、“自由”と“統制”に翻弄されてきた韓国、連合国軍による検閲に幕開け、メディアの多様化の中で迷う日本。戦後67年の東アジア・ジャーナリズムを歴史的に検証し、未来を展望する。
目次
はじめに 李相哲
第I部 戦後日中韓メディアの歩み
1 岐路に立つ中国メディア 李相哲
――規制に苦しみながら歩んできた六〇年の軌跡――
2 進歩と保守、その対立の狭間で(韓国) 鄭晋錫
――民主言論に向けての闘いと統制の歩み――
3 日本のジャーナリズムの根本問題は何か? 小黒 純
――問われる「権力監視」機能の成否――
4 言論なき北朝鮮メディア 李相哲
――偶像化の宣伝道具に転落した六〇年の軌跡――
第II部 日中韓メディアの現在と未来
1 日中相互報道の難点と落とし穴 卓南生
――北京五輪(2008年)と漁船衝突事件(2010年)の報道を中心として――
2 カナリアの不在――中国メディアの現状と課題 渡辺陽介
3 日韓関係と報道最前線 李東官
――日韓相互報道と言論人の責任について――
4 日本の新聞にみる国際報道 斎藤治
――その仕組み、問題点、改善策――
5 ソーシャルメディアの普及は
中国のマスメディアに何をもたらしたか 劉 揚
6 メディア法改正後の韓国の放送産業 金泳徳
――総合編成チャンネルの参入と韓国テレビ産業の行方――
第III部 ジャーナリズムとナショナリズム
1 〈研究会〉東アジアのメディアとは何か?
――アジアメディア研究者・ジャーナリストがメディアを語る――
【日本】若宮啓文/渡辺陽介/西村敏雄/西倉一喜/小黒純
【韓国】鄭晋錫 【中国】李双龍 【シンガポール】卓南生 司会・李相哲
2 〈インタビュー〉ジャーナリズムとナショナリズムを問う
――若宮啓文氏・朝日新聞主筆に聞く―― 聞き手・李相哲
あとがき