ISBN-13: 9784894349131
刊行日: 2013/05
薄明の峡に、詩魂を抱いて生きた、天性の俳人
水原秋桜子、石田波郷、桂信子らに高く評価されながら、俳壇の表に出ることを厭い、秩父の「峡」に生きたその75年の生涯を徹底的に調べ尽くし、句や随筆等の作品を網羅した労作。
目次
序に代えて 金子兜太
峽に詠う――プロローグ
第一部 馬場移公子作品集
第一章 「馬醉木」に投句
秋桜子による一句評/馬醉木新人賞と三十周年記念号/波郷との交流
第二章 第一句集『峽の音』
峽の音
序 水原秋櫻子
跋 石田波郷
あとがき 馬場移公子
馬醉木賞受賞
感 想 馬場移公子
谷原雑記 石田波郷
第三章 第二句集『峽の雲』
峽の雲
第四章 自選句及び晩年の百句(鬼谷抄出)
第五章 随 筆
アンケートに答えて/往復切符/一句の成るまで/峽住まい/春愁日記/
伊昔紅先生のこと/師友/特別作品誌上合評/金子伊昔紅先生を悼む/
三十周年記念号/山毛欅峠
第二部 馬場移公子論
第一章 諸家による移公子評
馬場移公子句集『峽の音』(桂信子)
馬醉木作家論(楠本憲吉)
馬場移公子鑑賞――その作品を支えるもの(福永耕二)
馬醉木女流作家について(野沢節子)
〈座談会〉馬醉木作家論(抜粋・要約)
(堀口星眠・大島民郎・千代田葛彦・岡田貞峰・古賀まり子・
鳥越すみ子・澤田弦四郎・富岡掬池路・市村究一郎)
秩父の佳人 第二五回俳人協会賞・馬場移公子(林翔)
馬場移公子(ほんだゆき)
第二章 馬場移公子追悼文集
馬場移公子さん追悼――俳人協会賞の受賞者(水原春郎)
「馬醉木」平成六年四月号「編集後記」
「馬場移公子追悼特集」(「馬醉木」平成六年六月号)
移公子さんのこと(金子兜太)
峽の人(山岸治子)
供華のつなぎ(小野恵美子)
眩しい繭(入船亭扇橋)
〈跋に代えて〉
馬場移公子さん、やっとお逢い出来ました 黒田杏子
資料集
歳時記所収の移公子の俳句
馬場移公子年譜
参考文献