グリーンディール――自由主義的生産性至上主義の危機とエコロジストの解答

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  • アラン・リピエッツ
  • 井上泰夫
  • 四六上製 264ページ
    ISBN-13: 9784894349650
    刊行日: 2014/04
  • レギュラシオニストがオルタナティブな経済発展モデルを提唱

    現在の危機は金融の危機と生態系の危機
    「1930年代との最大のちがいは、エコロジー問題が出現したことであり、現在の経済危機の周辺ではなく中心を占めている。エコロジーの問題は、二重の危機だ。一方では、世界的な食糧危機、他方では気候への影響やフクシマのような事故をもたらすエネルギー危機だ。」(リピエッツ)

    目次

     日本語版への序文

    序論
    第1章 自由主義的生産性至上主義モデルの定義
     1 抑圧的テーラー主義
     2 「トリクルダウン蓄積体制」とクレジット経済
     3 新自由主義
      〈コラム1〉 貨幣とは何か
     4 チャイナメリカ

    第2章 自由主義的生産性至上主義モデルの危機
     1 深刻な金融危機――現在の危機の支配的説明
      〈コラム2〉 カレツキ、ケインズ、ミンスキー
     2 持続可能性という制約の出現
     3 エコロジー危機の表面化
     4 世界の転変と中国の大いなる復活
     5 世界の現況(二〇一二年初め現在)
      〈コラム3〉 「債務の貨幣化」とは何か

    第3章 グリーンディールのための工程表
     1 金融と財政のレギュラシオンは必要だが十分ではない
      金融システムの監督
      〈コラム4〉 プルーデンシャル・ルールによる監督について
      財政の監督
      ヨーロッパ連邦予算
     2 付加価値の再分配の問題
     3 グリーン投資主導型蓄積体制の定義
     4 雇用集約的成長パラダイムへの転換
     5 国際協調体制の必要性
     6 過去の債務を清算して将来に投資する
     7 人類の社会的危機と社会的連帯的経済の重要性
      行き過ぎた個人化
      社会的連帯的経済

    第4章 大いなる緑の移行
     1 大いなる移行と社会運動の意義
     2 食糧における移行
      地球は人類を十分養える
      フランスの可能性
      移行の可能性から実現へ
     3 エネルギーにおける移行
      リスクの計測の強まり
      ヨーロッパ各国の現状
      フランスの原発の状況
      移行のための手段
     4 エコロジーの計画化の重要性

    第5章 グリーンディールの険しい道
     1 大恐慌の重大な政治経験
     2 緑の転換の障害とは何か
      国際協調という飛躍の難しさ
      支配的利害の分析
      庶民に見られる消極性

    第6章 多数派の形成に向けて
     一 何よりもまず明確なプロジェクトを
     二 超国民的協調とヨーロッパ連邦主義の推進
     三 制度改革と実質的改良を組み合わせる
     四 終末論を適切に活用する
     五 「変化なき」場合のコストを公表する
     六 ピグーを賢明に活用する
     七 社会と環境の政策を組み合わせる
     八 共通の利害が諸個人の利害と合致することを説明する
     九 努力における公平性
     一〇 涙ではなくバラを

    結論

     訳者あとがき

    関連情報

    日本では、フクシマの事故によって世論は原発拒否に向かうはずであり、エネルギーを過剰に消費する体質を問い直すことを受け入れるはずです。これは、驚くべき好機です。日本は現在中国とのますます激化する競争の脅威に曝されており、中国の技術は大変早い速度で成長しているのに対して中国の賃金水準は相対的に大きく停滞しています。このなかで、日本は生活水準を維持して、それを改善するしか術がありません。すなわち、「生活の質」によって競争力を発揮し続けることです。(…)要するに、国家設計のデザインをグリーン革命に役立てることによって、1990年代の日本の優位を復活させることができるでしょう。
    (「日本語版への序文」より)



    アラン・リピエッツ(Alain Lipietz)
    1947年生まれ。CNRS主任研究員を経て、1999年から2009年までヨーロッパ議会議員。その間、フランス・緑の党の経済顧問として活動。主な著書に、『奇跡と幻影――世界的危機とNICS』(新評論、1987年)『勇気ある選択――ポストフォーディズム・民主主義・エコロジー』(藤原書店、1990年)『なぜ男は女を怖れるのか――ラシーヌ『フェードル』の罪の検証』(藤原書店、2007年)『サードセクター――「新しい公共」と「新しい経済」』(藤原書店、2011年)など多数。


    井上泰夫(いのうえ・やすお)
    1951年生まれ。パリ第2大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)、現在、名古屋市立大学大学院経済学研究科教授・同大学理事(2014年4月より)。経済理論専攻。著書に『〈世紀末大転換〉を読む』(有斐閣)、訳書に『現代「経済学」批判宣言』『世界恐慌 診断と処方箋』『ニュー・エコノミーの研究――21世紀型経済成長とは何か』(ともにボワイエ著、藤原書店)『サードセクター――「新しい公共」と「新しい経済」』(藤原書店)などがある。

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