ISBN-13: 9784894349988
刊行日: 2014/12
誰もが口ずさめるあの名曲…… 戦後歌謡界を代表する作曲家の素顔
「高校三年生」「星影のワルツ」「くちなしの花」「せんせい」「北国の春」など、誰もが知る名曲をはじめ、生涯に5000曲以上を作曲し、舟木一夫、千昌夫ら、戦後日本を代表する歌手を育てた遠藤実。
歌謡界初の文化功労者に選出され、2008年の没後には国民栄誉賞を受賞するなど、ますます評価が高まる遠藤実の全貌を、生涯、人間像、歌謡界における業績、そして多くの関係者の証言から描く。
●七回忌記念・愛蔵決定版
目次
“愛と情の作曲家”遠藤実――はしがきにかえて 海老沢勝二
人生三十三言 遠藤 実
1 遠藤実の生涯 橋本五郎
2 人間・遠藤実 いではく
3 戦後歌謡界における遠藤実の立場 長田暁二
4 回想の遠藤実
船村 徹 ライバルではなく話し相手
北島三郎 職人芸
橋 幸夫 「遠藤教室」の思い出
舟木一夫 七回忌コンサートを終えて
五木ひろし 哀愁の遠藤メロディー
こまどり姉妹 出会い、別れ、再会
三船和子 先生が「売れる」と言えば、売れる
小野由紀子 玉ねぎとじゃがいも
牧村三枝子 大好きな遠藤先生へ
一節太郎 一番弟子として
千 昌夫 クサく歌え!
藤原 浩 車の中の師匠
小西良太郎 遠藤作品は「祈り」の歌か
五十嵐泰弘 「ピアノが歌う」作曲家
安田暎胤師 遠藤実の信仰心
不破哲三・上田七加子 中国で聞いた「北国の春」
唐 亜明 ヒゲと色付きメガネの「遠藤さん」
遠藤由美子 父の教え
遠藤実作品リスト
遠藤実は不滅である――あとがきにかえて 橋本五郎・いではく・長田暁二
関連情報
「遠藤の人格を形成しているもっとも大きな要素、それは「家族愛」ではないか。とくに父親に対する気持ちは格別なものがある。「父を恋うる歌」とでも言うべきものが、自伝の中で随所に出てくる。」――橋本五郎
「遠藤実がこだわった言葉が、「昭和」である。「昭和流れ歌」「昭和舟歌」「さらば昭和よ」などの作品がある。先生は、昭和という時代を自分の人生と重 ねあわせていたように思う。遠藤実が底辺からてっぺんまでを経験した時代であり、日本が逼塞した状況から敗戦を経験し、その後復興、経済成長をとげるのと、まさにリンクしている。」――いではく
「遠藤メロディーの特長はピアノを指一本で叩いてもつながるようにメロディーの起伏が少なく、一見やさしいようだが、歌詞を理解しないで音階通りだけ歌う と唱歌のように聞こえる。情感をこめ歌詞を語るように歌うと抒情味が出て来て奥行きが深くなるから、何回歌っても飽きることが無い。」――長田暁二
●橋本五郎(はしもと・ごろう)
読売新聞特別編集委員。1946年秋田県生。70年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。論説委員、政治部長、編集局次長を歴任し、06年より現職。13年にわたって読売新聞の書評委員を続けている。また現在日本テレビ系列「ウェークアップ!ぷらす」「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。2014年日本記者クラブ賞受賞。著書『範は歴史にあり』『「二回半」読む』(藤原書店)、『総理の器量』『総理の覚悟』(中公新書ラクレ)など。
●いではく(井出博正)
作詞家。遠藤実歌謡音楽振興財団顧問。1941年長野県生。65年早稲田大学商学部卒業。71年に遠藤実に師事し作詞の道に入る。おもな作品に「すきま風」(杉良太郎)、「北国の春」(千昌夫)、「人道」(北島三郎)など。2005年日本レコード大賞功労賞、06年文化庁長官表彰、09年「比叡の風」(北島三郎)でレコード大賞作詩賞。著書『小さな疑問 大きな波紋』(EH出版)、『白樺 青空 南風』(展望社)など。
●長田暁二(おさだ・ぎょうじ)
音楽文化研究家。遠藤実歌謡音楽振興財団業務執行理事。1930年岡山県生。53年駒沢大学英米文学科卒業。キングレコードで30年に亘りディレクター一筋。ポリドール学芸部長、徳間音楽工業株式会社常務取締役を経て、82年にフリーに。58年にレコード界初の芸術祭賞受賞。日本レコード大賞の企画賞3回、奨励賞4回、童謡賞7回、新人賞、作曲賞などを受賞。2007年度日本童謡協会童謡文化賞受賞。『日本抒情歌大全集〈第1集~第4集〉』(ドレミ楽譜出版社)ほか、著書多数。
「遠藤実がこだわった言葉が、「昭和」である。「昭和流れ歌」「昭和舟歌」「さらば昭和よ」などの作品がある。先生は、昭和という時代を自分の人生と重 ねあわせていたように思う。遠藤実が底辺からてっぺんまでを経験した時代であり、日本が逼塞した状況から敗戦を経験し、その後復興、経済成長をとげるのと、まさにリンクしている。」――いではく
「遠藤メロディーの特長はピアノを指一本で叩いてもつながるようにメロディーの起伏が少なく、一見やさしいようだが、歌詞を理解しないで音階通りだけ歌う と唱歌のように聞こえる。情感をこめ歌詞を語るように歌うと抒情味が出て来て奥行きが深くなるから、何回歌っても飽きることが無い。」――長田暁二
●橋本五郎(はしもと・ごろう)
読売新聞特別編集委員。1946年秋田県生。70年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。論説委員、政治部長、編集局次長を歴任し、06年より現職。13年にわたって読売新聞の書評委員を続けている。また現在日本テレビ系列「ウェークアップ!ぷらす」「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。2014年日本記者クラブ賞受賞。著書『範は歴史にあり』『「二回半」読む』(藤原書店)、『総理の器量』『総理の覚悟』(中公新書ラクレ)など。
●いではく(井出博正)
作詞家。遠藤実歌謡音楽振興財団顧問。1941年長野県生。65年早稲田大学商学部卒業。71年に遠藤実に師事し作詞の道に入る。おもな作品に「すきま風」(杉良太郎)、「北国の春」(千昌夫)、「人道」(北島三郎)など。2005年日本レコード大賞功労賞、06年文化庁長官表彰、09年「比叡の風」(北島三郎)でレコード大賞作詩賞。著書『小さな疑問 大きな波紋』(EH出版)、『白樺 青空 南風』(展望社)など。
●長田暁二(おさだ・ぎょうじ)
音楽文化研究家。遠藤実歌謡音楽振興財団業務執行理事。1930年岡山県生。53年駒沢大学英米文学科卒業。キングレコードで30年に亘りディレクター一筋。ポリドール学芸部長、徳間音楽工業株式会社常務取締役を経て、82年にフリーに。58年にレコード界初の芸術祭賞受賞。日本レコード大賞の企画賞3回、奨励賞4回、童謡賞7回、新人賞、作曲賞などを受賞。2007年度日本童謡協会童謡文化賞受賞。『日本抒情歌大全集〈第1集~第4集〉』(ドレミ楽譜出版社)ほか、著書多数。