佐藤初女・朴才暎
四六上製 232ページ
ISBN-13: 9784865780710
刊行日: 2016/05
“いっしょに食べる?” 海は、私の原点。
◎〈森のイスキア〉の活動で知られる佐藤初女さんの、最後の言葉。
◎海のほとりで生まれた初女さんは、いのちを生み、人々をつなぐ海を愛した。
◎「いのちを支えるのは女性」。自然の恵みを活かす手づくりの料理が大切。
◎ふるさとを同じくする二人が、日本と朝鮮半島とのむすび合いの道を探る。
目次
視線――まえがきにかえて 佐藤初女
序章 二曲一双
兄たち
五歳の感受性
〈イスキア〉の発進
ガールスカウトの活動
面倒くさい、は嫌いです、丁寧に。
食はいのち
心がなくては
「チャンスだよ」
透明な、変わり者
神の計らいの中に生きる
第一章 海に抱かれて
海辺の町
長女の意地――海に落ちて
沖館の朝鮮人
弘前へ
船の旅
海への想い
第二章 出会いは未来をひらく
「ユーラシア出会いのコンサート in 薬師寺」
清めの雨、恵みの雨
土こそが美
想えばそこが故郷
啓示を信じて
韓国からの客
〈イスキア〉の弟子たち
第三章 いのちの声を聴く
「〈イスキア〉をやめる」
五つのパンと二匹の魚
いのちの声を聴く
健やかな食事
身体を生かす食事
食は子育てのように
映画『地球交響曲』
女優志願
答えは自らの中に
第四章 宿命としての母性
十七歳の発病――明の星の一期生へ
ろうけつ染め
死が怖くない
小さきテレジア
夫との出会い
第五章 自分を信じて――初女さんとの対話
信仰について
男女の調和
社会活動
母
第六章 わかちあう手紙
信仰という道
マザー
わたしのオモニ(母)
オンドル房
オモニとの別れ
人の言葉は芳しく
終章 空の旅
人生最大の歓び――〈森のイスキア〉
わたしの空
初女さんとターシャ・チューダー
口
食べるという本能
外なる日本、内なる日本
人間として憤る
あとがき 朴才暎
佐藤初女 年譜(一九二一~二〇一六)
関連情報
【佐藤初女 いのちの言葉】
◎一緒に食事をするというのは、いのちのわかちあいです。
◎何ごとも心がなくては。
◎何かをいってくださいではなくて、自分がその中で何かを掴まないと、掴めないんだよね。答えはその人の中にあります。
●佐藤初女(さとう・はつめ)
1921年、青森市生まれ。小学校教師、ろうけつ染め講師などを経て、83年、「心尽くしの手料理と自然な対話を」と自宅を開放し「弘前イスキア」を開設。92年、「自然の中に憩いと安らぎの場を」と岩木山麓に「森のイスキア」を開き、人々の心に喜びと勇気を与えつづけた。96年公開の映画「地球交響楽〈ガイアシンフォニー〉第二番」(龍村仁監督)でその活動が紹介される。2016年2月死去。
著書に『おむすびの祈り』『いのちの森の台所』『いのちをむすぶ』(集英社)『「いのち」を養う食』『いまを生きることば』(講談社)『初女さんのお料理』『初女さんが子育てについて伝えたいすべてのこと』(主婦の友社)『こころ咲かせて』(サンマーク出版)『限りなく透明に凜として生きる』(ダイヤモンド社)他多数。
●朴才暎(パク・チェヨン)
1956年、青森市生まれ。大学卒業後、教職、雑誌記者を経て、解決志向(SFA)による女性のためのカウンセリングルーム《フェミナ》を2007年まで主宰。著書に『ふたつの故郷』(藤原書店)。