- 田辺徹
- 244ページ
ISBN-13: 9784865780840
刊行日: 2016/08
月刊『太陽』を復活させた名編集長がつづる、美術、音楽、まち、そして人びとの姿
岡鹿之助、瀧口修造らとの敗戦後間もない頃からの交流、そして冷戦崩壊を挟む激動の欧州で、美術を介して接した人々とまちの姿。廃刊寸前だった『太陽』を復活させた編集長として、また、父の衣鉢をつぐ美術史家として、美術出版に貢献してきた著者が、折に触れて書き留めた、珠玉の戦後私史。
目次
はしがき
Ⅰ 岡鹿之助の絵と音楽
岡鹿之助 その絵と音楽
岡さんとラプラード
音楽と思い出のアトリエ
Ⅱ 瀧口修造の詩画集
アーニー・パイルから『ミロの星とともに』まで
Ⅲ ロシア人のロシア
モスクヴァがそこにあるから
いま読むジッド『ソヴェト旅行記』
若きガイドたち――1989年のソ連 1
ヴォルガのまちとコーカサスのまち――1989年のソ連 2
ロシア人のロシア
Ⅳ 過去の影をひくまち
過去の影をひくまち、ベルリン・ライプツィヒ
デルフトの黄色い小さな壁
フィレンツェ、ウフィツィの回廊から
あとがきに代えて
関連情報
●田辺 徹(たなべ・とおる)
1925年石川県生まれ。27年父・田辺孝次、フランス留学より帰国、東京市へ移る。
49年京都大学文学部哲学科美学美術史専攻卒。49-85年平凡社第一編集部長、『太陽』編集長、等を歴任。54-85年財団法人朝倉彫塑館評議員、監事。90-91年ドイツ国立エッセン大学造形芸術学部特別研究員。93年成安造形大学教授。1996-2000年同大学学長を経て、現在同大学名誉教授。
〔主な著書〕
『ヨーロッパの美術館』(美術出版社、1985・新版1991)
『スカラ・美術館シリーズ』計8巻(翻訳と解説)(みすず書房、1988-92)
『回想の室生犀星 文学の背景』(博文館新社、2000)
『国際文化関係論』(建帛社、2002)
『美術批評の先駆者、岩村透』(藤原書店、2008)