広岩 近広
四六並製 352ページ
ISBN-13: 9784865781304
刊行日: 2017/07
2017年7月、「核兵器禁止条約」国連で採択!! 森瀧父娘の訴えが「核兵器禁止条約」を誕生させた!!
2024年ノーベル平和賞の「日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)」。
1956年8月、日本被団協の発足に尽力され、代表委員を務められたのが、森瀧市郎さんです。
そして1960年8月、理事長制の創設に伴って、初代理事長をつとめられました。
核なき平和をめざす日本のこれまでの歩みを知るため、ぜひ本書をお読みください。
「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の初代代表を務めた森瀧さんは、いかなる国の核実験にも、非暴力の座り込みによって抗議を重ねた」(本文より)
「核と人類は共存できない」
「人類は生きねばならぬ」(森瀧市郎)
核実験が繰り返され、劣化ウラン弾が製造・使用され、「平和利用」の名のもと原発がはびこる現在をのりこえ、全世界的な“核”の悪循環を断ち切り、核被害者(ヒバクシャ)を出さないために!!
目次
プロローグ
第1章 「力の文明」の対極に「愛の文明」
第2章 「ヒロシマ後の世界」を見据えて
第3章 「不殺生」「非暴力」「生命への畏敬」
第4章 幻想だった核の平和利用
第5章 ウラン採掘に始まる放射能汚染
第6章 原子力体制を問う
第7章 地球規模で広がるヒバクシャ
エピローグ
【資料】
世界核被害者フォーラム 広島宣言
世界核被害者の権利憲章要綱草案
核兵器禁止条約
森瀧市郎・春子の活動年譜
主な引用・参考文献
関連情報
□核は軍事利用であれ平和利用であれ、地球上の人類の生存を否定するものであると断ぜざるを得ないのであります。
結局、核と人間は共存できないのであります。
(森瀧市郎)
□核権力は弱い立場の民衆に抑圧と差別を押しつけている、と私は深く認識させられました。核兵器廃絶は原発廃絶と切り離しては成立しません。
(森瀧春子)
□本書では、被爆の哲学者が「核と人類は共存できない」との志念を掲げるまでの歩みをたどり、さらには娘へと引き継がれた「核利用サイクルの廃絶」を目指す活動を追跡した。
反核の父と娘の二世代を通じて浮き彫りにされたのは、ヒバクシャを生み出してきた核軍拡と核利用の実態であり、そこから人類への警告をくみ取ることができる。核の問題は、ひとえに人類の問題である。
(本書より)