- ジョナサン・フェンビー
- 河内 隆弥
- 四六上製 384ページ
ISBN-13: 9784865781625
刊行日: 2018/03
20世紀で最も重要な指導者たちの物語!!
積み重ねられる詳細(ディテール)――
1941年8月の大西洋会談から、45年8月の日本降伏まで、数々の挿話・秘話を散りばめた4年間の物語。
目次
13 ピラミッド
カイロ 1943年11月21―26日
14 虹の彼方に?
テヘラン 1943年11月28日―12月1日
15 向かい風
カイロ、チュニス、カルタゴ、ワシントン 1943年12月―1944年5月
16 勝利と悲劇
ロンドン、ワシントン、ノルマンディ、パリ、ワルシャワ 1944年6―9月
17 計 画
ワシントン、ケベック 1944年9月12―16日
18 パーセンテージは示す
モスクワ 1944年10月9―18日
19 赤いブルース
ロンドン、ワシントン、モスクワ、アテネ、パリ、重慶
1944年11月―1945年1月
20 ヤルタ
マルタ、クリミア 1945年1月30日―2月15日
21 スプリングスに死す
スエズ運河、ワシントン、ロンドン、ウォームスプリングス
1945年2月13日―4月12日
22 旅の終わり
ポツダム 1945年7月17日―8月2日
訳者あとがき
参考文献
原注
関連年表
人名索引
関連情報
ビッグスリーは、いまや歴史となった。その同盟が45年間、対決を続けていたことと同じように。かつての同盟の多くがそうだったように、この同盟も敵の存在によって強制されたものであった。仇敵が斃されると、三国の連携は解消した、しかし今日まで、英国の首相たちは、戦争中のチャーチルに呪縛をかけられ、その回顧録に凝結された「とくべつの関係」を評価しているのである。
しかし、4年間にわたって協力関係が維持された、ビッグスリーのこの成功がなければ、世界は測り知れない状況に陥っていただろう、と言えるのである。冷戦もない、朝鮮とベトナムの熱い戦争もない、国連もない、EUもない、国際通貨基金その他機関もない、共産中国もない、ホロコーストの終わりもない、イスラエル国家もない。(…)
ビッグスリーは、20世紀のあらゆる指導者のなかで、もっとも重要な役割を務めた。挫折してしまったが、必要だったかれらの連携は、緊張と挑戦の連続だった。世界政策の基本方針について、デリケートな判断と外交力が求められ、世界的なパートナーとしての連合を確立し、維持した。
(22「旅の終わり」)