- アルフォンス・デーケン[原案]
- 池田 宗弘[画] 堀 妙子[文]
- A4変上製 36ページ
ISBN-13: 9784865782035
刊行日: 2018/12
“人間が生きるとは何か”を考える本! 「ユーモアとは、愛である」A・デーケン
ナチの学校への入学をすすめられたデーケン少年は言った、
「ぼくは行きません」――
わずか12歳の少年が命がけで選んだ道、それは「生と死を考える」原点となった。
“死生学”を提唱したアルフォンス・デーケン神父の少年時代を、同時代を生きた彫刻家の池田宗弘が画を描き、堀妙子が物語化。
小学生から大人まで――心の深奥をゆり動かす絵物語。
オールカラー
[小学校高学年から大人まで]
目次
父さんと母さんのいる台所
人が消える
となり町のポスト
パウラの死
母さんの作るケーキ
ネコは笑うのか
親友のゲオルグ
《ぼくは行きません》
12歳のルドビコ茨木
うさぎのように逃げる
《ぼくは聞いています》
森を作ろう
* *
美しい冒険
関連情報
《きみは、わが小学校で成績が1番だから、ナチのエリート養成学校に入ることが決まったよ》
《……ぼくは行きません。ぼくは行きません》
ぼくが養成学校に行かない本当の理由を言ったら、父さんはナチに連れ去られてしまうだろう。
小学生でも、人生を選択しなければならない時がある。
ナチを選んだら、それは精神的な死だと思った。だから、ぼくは断った。
(本文より)
【著者プロフィール】
アルフォンス・デーケン S. J.(Alfons Deeken)
1932年ドイツ生まれ。イエズス会士。59年来日。上智大学教授として、死生学を教える。フォーダム大学大学院で哲学博士号を取得。「東京・生と死を考える会」名誉会長。91年全米死生学財団賞、第39回菊池寛賞、98年ドイツ功労十字勲章、99年東京都文化賞。2003年3月上智大学定年退官。主要著書『第三の人生』(南窓社)『ユーモアは老いと死の妙薬』(講談社)『よく生き よく笑い よき死と出会う』(新潮社)『新版 死とどう向き合うか』(NHK出版)他。ケンブリッジの出版社が調査した「21世紀に最も活躍した2000人」に選出。
池田宗弘(いけだ・むねひろ)
1939年東京都生まれ。彫刻家。63年、武蔵野美術学校彫刻科を卒業。83年から1年間、文化庁在外芸術家研修員としてスペインでロマネスク美術を研究。現在、自由美術協会会員、一般社団法人 日本美術家連盟会員。彫刻作品『アダムとエバ 循環無端』(東京都庁前広場)『百観音巡礼の為のレリーフ』(平間寺庭園、川崎市・川崎大師)他。著書『巡礼の道絵巻――ロマネスク彫刻紀行(スペイン・サンティアゴへの道)』(形文社)他。『サンティアゴ巡礼の道絵巻』(ファクシミリ版、ガリシア州政府発行、手書き原本はサンティアゴ巡礼美術館蔵)。
堀 妙子(ほり・たえこ)
米沢市生まれ。1975年跡見学園女子大学文学部英文学科卒。2010年上智大学神学部神学科卒。カトリックの出版社の編集者ののち、ライター。