- 橋本 五郎
- 四六上製 384ページ
ISBN-13: 9784865782042
刊行日: 2018/12
大好評『範は歴史にあり』に続く名コラム集、第二弾!
歴史と書物に学ぶ自在な筆はそのままに、先人や同時代人の真摯な生き方への敬慕と共感をあたたかく、やわらかく書き留める、名コラム集第二弾!
歴史に根ざした政治論、ジャーナリズム論、そして原敬、伊藤博文、後藤新平から、大平正芳、中曽根康弘に至る政治家や、福澤諭吉、森鴎外、西田幾多郎らの思想家・作家を縦横に綴る人物論を集成。
目次
はじめに
一 歴史との対話
二 現代政治を考える
1 政治今昔
2 大震災の政治学
三 書物・知・ジャーナリズム
四 人・人・人
1 人に学ぶ
2 父母、そして家族
3 追悼と追憶
あとがき
主要人名索引/書名索引
関連情報
長年、政治記者をして痛感しているのは、政治とは人間の営みであり、政治を見るにあたっては何にも増して「人間」に対する理解がなければならないということです。それだけに一筋縄ではいかないのですが、コラムを書くにあたって常に肝に銘じなければならないと思ってきました。
『範は歴史にあり』のまえがきで、私が考えているジャーナリストの三要件を挙げました。第一は「健全な相対主義」です。誰かが百パーセント正しくて、誰かが百パーセント間違っていることなどあり得ません。物を見るにあたって、それぞれに大義があると思わなければいけないと思います。第二は「適度の懐疑心」です。自分は間違っているのではないかと自らを疑う気持ちが必要です。第三は「『鳥の目』と『虫の目』」です。大局的に物をみる「鳥の目」と、人々の喜び悲しみを大切にする「虫の目」です。
(本書より)
【著者紹介】
●橋本五郎(はしもと・ごろう)
読売新聞特別編集委員。1946年秋田県生まれ。70年慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、読売新聞社に入社。論説委員、政治部長、編集局次長を歴任。2006年より現職。読売新聞紙上で「五郎ワールド」を連載し、書評委員も20年以上にわたって担当している。また、日本テレビ「スッキリ」、読売テレビ「ウェークアップ!ぷらす」、「情報ライブミヤネ屋」にレギュラー出演。2014年度日本記者クラブ賞受賞。
著書『範は歴史にあり』『「二回半」読む――書評の仕事1995-2011』『不滅の遠藤実』(共編)(藤原書店)『総理の器量』『総理の覚悟』(中公新書ラクレ)『心に響く51の言葉――一も人、二も人、三も人』(中央公論新社)『官房長官と幹事長――政権を支えた仕事師たちの才覚』(青春出版社)ほか。