- 海上雅臣
- 四六上製 480ページ・口絵16ページ
ISBN-13: 9784865782240
刊行日: 2019/5
現代美術は「事件」だ!
「板画家」棟方志功を世界的注目へと導き、孤高の書家・井上有一の評価に先鞭をつけた「行動的美術評論家」が、30年以上にわたって書き綴ってきた、井上有一、同時代美術、美術市場そして現代社会をめぐる随想を初集成。
目次
序 日本の近代化を考える
――「書画」と「絵画」、「造化」と「造形」の違いを通して――
Ⅰ 井上有一をめぐって
Ⅱ 美術界の潮流に
Ⅲ 美と世相
Ⅳ 雑 篇
あとがき――『六月の風』の最終頁、一冊に
『六月の風』総目次(1974.4-2019.2)
海上雅臣 略年譜(1931-)
人名索引
【著者紹介】
●海上雅臣(うながみ・まさおみ)
1931年、東京に生まれる。ウナックトウキョウ主宰、国際美術評論家連盟会員(2013年退会)。同時代の作家を対象として批評活動を行い、同時に展覧会開催や作品集刊行等、紹介・普及にも積極的に取り組んでいる。1949年、18歳で棟方志功(当時47歳)の版画を買ったのを縁に、ヴェニス・ビエンナーレ国際大賞を得るまで7年間、棟方志功の画業を整理し、4冊の本をまとめる。1966年、壹番館画廊開設(~1971)。1971年陶芸界の異才八木一夫、トーマス・バイルレ等、伝統と革新の批評テーマを確立。特筆すべきは井上有一に関する一連の仕事で、カタログレゾネ『井上有一全書業』全3巻を編集刊行。2002年、行動的美術評論家の範を示したとして、日本現代芸術振興賞を受賞。17-25歳の間は神林良吉の名で活動した。
〈編著書〉
『歌々板画巻』『青天抄板画巻』『棟方志功 板画の道』(以上、神林良吉名義、(宝文館)、『定本石鼎句集』(求龍堂)、『棟方志功―美術と人生』(毎日新聞社)、『棟方志功』(保育社カラーブックス)、『定本木内克』(現代彫刻センター)、『八木一夫作品集』(求龍堂)、『バイルレ 都市・集合・エロス』(サイマル出版)、『やきもの この現代』(文化出版局)、井上有一『東京大空襲』(岩波書店)、『井上有一・貧』(岩崎美術社)、ビデオ『大きな井上有一』『工藤哲巳・脱皮の記念碑』『中本達也・岩の声』(以上、ウナックトウキョウ)、『評伝 井上有一』(ミネルヴァ書房)。世界名画家全集『井上有一書法是万人的芸術』(中国:河北教育出版社)他。