- 老川祥一 著
- 四六上製 288頁
ISBN-13: 9784865783049
刊行日: 2021/3
「政治主導」「長期政権」の下で見失われた“責任”とは
金権政治脱却を期した1990年代以来の「政治改革」により、政治のあり方が大きく変貌した中で、劣化・変質してしまったものは何か? “公”の緊張感を喪失した政治家、行政の根幹を支える公文書の破棄・改竄に手を染める官僚、さらに、ネットを通じてフェイクニュースがあふれる今、公器としてのメディアの責任をも問う。
目次
まえがき
第1章 政治のウソをどう見るか
第2章 責任をとらない政治
第3章 国家の基盤としての公文書
第4章 政治の劣化と官僚の劣化
第5章 政治改革の功罪
第6章 言論とメディアの責任
第7章 政治の取材はどうあるべきか
あとがき
戦後日本政治略史(1945-2021)
参考文献
人名索引
関連情報
政治家や官僚たちの、戦後政治史の中での言動の軌跡を辿りながら、その背景をなす社会の変容や、情報化時代のメディアの役割なども視野に入れて、長く政治の世界の取材に携わって見聞してきた立場からの状況報告を試みたのが、本書である。
(「まえがき」より)
著者紹介
●老川祥一(おいかわ・しょういち)
読売新聞グループ本社 代表取締役会長・主筆代理、国際担当(The Japan News主筆)(2019年9月より)、読売新聞東京本社 取締役・論説委員長(2020年6月より兼務)。
1941年東京都出身。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。64年読売新聞社(東京本社)に入社し、盛岡支局に配属。70年政治部、76年ワシントン支局。論説委員、政治部長などを経て、取締役編集局長、大阪本社専務取締役編集担当、大阪本社代表取締役社長、東京本社代表取締役社長・編集主幹、読売新聞グループ本社 取締役最高顧問、読売巨人軍 取締役オーナーを歴任。2019年春、日本政治法律学会報道学会賞受賞。
著書に『自衛隊の秘密』(潮文社)、『自民党の30年』(読売新聞社、共著)、『政治家の胸中』(藤原書店)、『終戦詔書と日本政治』(中央公論新社)、『やさしい国会のはなし』ほか「やさしい」シリーズ(法学書院、編著)など。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです