- 鈴木猛夫 著
- 江崎道朗=新版序
- 四六並製 272頁
ISBN-13: 9784865783742
刊行日: 2022/12
“日本型食生活”崩壊の原点に迫る名著、待望の新版!
「日本の風土にあった食生活と食糧政策を考え直す ためにも、本書が広く読まれることを願いたい。」
――江崎道朗氏「新版に寄せて」より
第二次大戦後、アメリカの余剰小麦が日本に供給され、食生活「改善」を求める日本側関係者も呼応して、日本人の食生活は劇的に洋食化し、西洋の食材に基づいて「栄養」を捉えるようになってしまった。食料行政と食品業界のタブー=“アメリカ小麦戦略”の真相に迫り、非精白米を基本にした、風土にあった食生活の復活を訴える。
目次
新版に寄せて――日本の食生活と食糧政策を考え直すために 江崎道朗
まえがき
第Ⅰ部 「アメリカ小麦戦略」と学校給食
第1章 アメリカの小麦戦略
第2章 粉食奨励策
第3章 学校給食とアメリカ余剰農産物
第Ⅱ部 日本人の食生活と栄養学
第4章 脚気論争と主食論争
第5章 戦後の栄養改善運動
第6章 欧米型栄養学導入の間違い
第7章 日本型栄養学の普及を
あとがき
参考文献
日本の食生活史年表(1868~2002)
関連情報
《戦後日本人の食生活が急速に欧米化した裏にはアメリカの存在があった》
この一文はかなり衝撃的だ。
そして、「ああ、やっぱりそうだったのか」という思いを抱いた。
なにしろ先の大戦の敗戦後、日本はアメリカを中心とするGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の支配下に置かれ、さまざまな改革を強いられた。民主化の名のもと陸海軍は廃止され、憲法、教育基本法なども改正を余儀なくされた。変更を余儀なくされたのは政治制度だけではない。日本人の生活スタイルもアメリカに大きく影響を受けてきた。
(…)
日本の風土にあった食生活と食糧政策を考え直すためにも、本書が広く読まれることを願いたい。
(江崎道朗氏「新版に寄せて」より)
著者紹介
●鈴木猛夫(すずき・たけお)
1943年東京生まれ。食生活史研究家。和光商会代表をつとめた。栄養関係の雑誌記者を経て,食生活に関する講演・執筆活動に携わった。2008年死去。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです