- ピエール・ブルデュー 著
- 石井洋二郎 訳
- A5上製 312頁
ISBN-13: 9784894340091
刊行日: 1995/2
初の本格的文学・芸術論
作家・批評家・出版者・読者が織りなす象徴空間としての〈文学場〉の生成と構造を活写する、文芸批評をのりこえる「作品科学」の誕生宣言。好敵手デリダらとの共闘作業、「国際作家会議」への、著者の学的決意の迸る名品。
目次
序
プロローグ フローベールの分析者フローベール
―― 『感情教育』 のひとつの読み ――
場所、 位置づけ、 移動 遺産相続の問題 必然的偶発事 記述行為の力 フローベールの公式
付録 1 『感情教育』 梗概
付録 2 『感情教育』 の4つの読み
付録 3 『感情教育』 のパリ
第Ⅰ部 <場> の三状態
1 自律性の獲得 ―― <場> の出現の決定的段階
構造的従属関係 ボヘミアン集団と生き方の創出 「ブルジョワ」 との絶縁 立法者ボードレール 初期の遵法要求 作るべき位置 二重の絶縁 裏返しの経済世界 位置と性向 フローベールの視点 フローベールと 「写実主義」 「凡庸なものを巧みに書くこと」 ふたたび 『感情教育』 へ 形式を施すこと 「純粋」 美学の創出 美的革命の倫理的条件
2 二元的構造の出現
ジャンルの個別性 ジャンルの差異化と <場> の統一化 芸術と金銭 卓越化の弁証法 各分野での革命と外部的変化 知識人の創出 画家と作家の交流 形式のために
3 象徴財の市場
2つの経済論理 2つの高齢化様式 時代を画す 変化の論理 相同性と既定調和の効果 信仰の生産
原 注