- 高群逸枝著 永畑道子編著
- A5上製 568ページ
ISBN-13: 9784894340251
刊行日: 1995/10
知られざる逸枝の精髄を初編集
満州事変勃発前夜、日本の女たちは自らの自由と権利のために、文字通り命懸けで論争を交わした。山川菊栄・生田長江・神近市子らを相手に論陣を張った若き逸枝を、粗削りながらその思想が生々しく凝縮したこの時期の、『全集』未収録作品を中心に初編集。
目次
高群逸枝の扉をひらく
永畑道子
〈序〉 婦人戦線に立つ
高群逸枝
Ⅰ 性・家庭
家庭論 断片
生田長江
生田長江氏の家庭論を難ず
高群逸枝
家庭否定論
高群逸枝
プロ婦人と男性批判
拂川しほり
〔=高群逸枝〕
無政府主義と性の処理
高群逸枝
質疑応答
高群逸枝
美人論
――都会否定論の一
高群逸枝
Ⅱ 恋愛
景品つき特価品としての女
山川菊栄
山川菊栄氏の恋愛観を難ず
高群逸枝
ドグマから出た幽霊
―― 高群逸枝氏新発見の 「マルクス主義社会」 について
山川菊栄
踏まれた犬が吠える
―― ふたたび山川菊栄氏に
高群逸枝
新刊良書推奨
―― 『恋愛の道』 (コロンタイ著 林房雄訳)
高群逸枝
新 『恋愛の道』
―― 「コロンタイ夫人の恋愛観」
林 房雄
官僚的恋愛論を排す
―― コロンタイ夫人の恋愛観について
高群逸枝
無政府恋愛を描く
高群逸枝
自伝 わが恋の記
高群逸枝
恋愛と性欲
高群逸枝
Ⅲ 政治・教育
婦人運動の単一体系の新提唱
高群逸枝
婦人よ、 非政党同盟を作れ
高群逸枝
婦人非政党運動に就て
高群逸枝
政治、 闘争的婦人など
―― 高群氏の普選論
神近市子
「婦人」 の問題
―― 神近市子氏に答う
高群逸枝
無産婦人運動について立場を明らかにする
山川菊栄
無産階級と婦人
―― つつしんで山川菊栄女史にたてまつる
高群逸枝
無政府主義の目標と戦術
―― 現下無政府主義戦線の整理に関する私見
高群逸枝
新精神による修身教科書の根本的批評
高群逸枝
Ⅳ 思想・文学
曇り日の独白
(公開状 藤森成吉氏へ)
八木秋子
八木秋子氏へ
(公開状について一言)
藤森成吉
簡単な質問
(藤森成吉氏へ)
八木秋子
小ブル藤森成吉に与う
高群逸枝
八木、 高群両氏のアナーキズムに対する駁論
隅田龍子
お出でなさった
―― 一アナーキストの宣言
高群逸枝
アナーキズム文芸の態度
拂川 栞
〔=高群逸枝〕
無産婦人は山川菊栄氏に意見の訂正を要求する
(我国マルクス婦人の頭脳拝見・その1)
勝池彩子
〔=高群逸枝〕
貧弱なあまりに貧弱な神近市子君
(我国マルクス婦人の頭脳拝見・その3)
勝池彩子
〔=高群逸枝〕
如是閑長谷川の正体
(わが国男性諸君に見参・その1)
勝池彩子
〔=高群逸枝〕
大山と細迫と、 そしてコミンテルンと選挙法改正と
(わが国男性諸君に見参・その5)
勝池彩子
〔=高群逸枝〕
生田花世さんへ私信がわり
高群逸枝
階級道徳と無政府道徳
―― 特に婦人のために
高群逸枝
婦人思想史
―― 婦人戦線1年
高群逸枝
歌十四
いつ枝
〔=高群逸枝〕
〈むすび〉 日本女子論
高群逸枝
解題 激しく、 仄かな女、 高群逸枝
初出一覧
高群逸枝略年譜
本書関連年表 (1920-31年)
編著者あとがき
人名索引
永畑道子
永畑道子