- 菊大並製 328ページ
ISBN-13: 9784894341982
刊行日: 2000/10
新しい時代に向けてトータルな知の総合を企図する学芸総合誌
「貨幣」を単なる経済上の交換・流通の手段としてではなく、社会・文化の問題として、トータルにとらえ直す試み。
目次
〈インタビュー〉 貨幣とは何か――社会関係としての貨幣
ロベール・ボワイエ
主権貨幣とは何か M・アグリエッタ+A・オルレアンほか
貨幣とは何か?【複雑さへの移行】 安冨歩
概念―隠喩としての貨幣【マルクス『経済学批判要綱』を読む】 G・C・スピヴァク
貨幣の魔力―マルクスの「トラウマ」 鈴木一策
十六世紀におけるヴェネツィアの経済生活 F・ブローデル
江戸期貨幣経済のダイナミズム 岩橋勝
一向一揆と為替商人 北西弘
エッセイ「貨幣とは何か」
新谷尚紀、石井洋二郎、岩尾龍太郎、中堂幸政、吉原健一郎、一海知義
小特集三浦梅園の『価原』をめぐって
アダム・スミスの『国富論』と同時期に著され、日本経済思想史の知られざる源流をなしてきた、梅園の貨幣論の意義を今に問う!
価原引 三浦梅園
『価原』 三枝博音
三浦梅園の『価原』及び本居宣長の『玉くしげ』に見(あら)はれたる貨幣論 河上肇
ボアギュベールの貨幣論と三浦梅園の貨幣論 福田徳三
『価原』のエコノミー 田中秀臣
〈コラム〉 梅園から梅園へ 内田義彦
◇巻頭論文
二十世紀――真昼の暗黒 I・ウォーラーステイン
新たなヨーロッパ啓蒙主義のために P・ブルデュー
◇本邦初訳
マキャヴェリの孤独 L・アルチュセール
「新しい」アルチュセール【「理論」と「自伝」のあいだ】 福井和美
◇新リレー連載 海外における日本研究1
「フランスにおける日本研究」 F・マセ
◇新リレー連載 河上肇とその論争者たち1
「河上肇と福田徳三」 杉原四郎
◇リレー連載 バルザックとわたし 3
「バルザックと賭け」 植島啓司
◇連載・ブローデルの「精神的息子」たち 3
ピエール・ショーニュ(下) 聞き手 I・フランドロワ
◇連載・徳富蘇峰宛書簡 3
後藤新平3 高野静子
◇鶴見和子の歌「気象台」
◇石牟礼道子の句「水村紀行」