- 菊大並製 384ページ
ISBN-13: 9784894342156
刊行日: 2001/01
新しい時代に向けてトータルな知の総合を企図する学芸総合誌
「根源」「構造」「近代」「翻訳」「創造」の諸側面を切り口に、「日本語」と、それを問うことをめぐって根源まで考え抜かれた珠玉の論考群。
目次
〈特別対談〉
日本語とは――「ことば」と「文字」をめぐって
白川静vs石牟礼道子
〈日本語〉の向こう側に 前田英樹
日本語の言霊観 豊田国夫
言霊の古層【言語神と祭式言語をめぐって】 能澤壽彦
西田幾多郎と日本語【「場所の論理」と助詞】 浅利誠
関口存男の冠詞論と大野晋の助詞論 鈴木一策
〈翻訳〉する/される〈国語/日本語〉 中山昭彦
近代日本言語史の諸論点 安田敏朗
〈インタビュー〉
生活綴方運動と「方言論争」 中内敏夫
言葉の現場から 赤坂憲雄
「沖縄方言論争」というアリーナのゆくえ ましこ・ひでのり
他者としての日本語【翻訳する主体】 石井洋二郎
翻訳とは何か【聖書の翻訳を通して】 秋吉輝雄
日本語の中の漢字文化 一海知義
日本語論の陥穽【中野重治の「文学」と「文法」について】 紅野謙介
なぜ入試の国語に小説が出題できるのか 石原千秋
エッセイ「私にとって〈日本語〉とは何か」
張シンフォン マーク・ピーターセン カンタン・コリーヌ イ・ヨンスク
ツルネン・マルテイ 張 競 ジェイムズ・レイサイド
小特集〈ことばの勉強会〉とは何だったのか
〈ことばの勉強会〉の発足と群読について 木下順二
〈インタビュー〉
〈ことばの勉強会〉からことばを考える 江藤文夫
◇特別定期寄稿
衝突する諸文化?【われわれとは誰のことか、他者とは誰のことか。】
I・ウォーラーステイン(山下範久訳・解題)
社会学と言語学 P・ブルデュー
◇特別対談
家族構造からみた新しい「日本」像
E・トッド vs 速水融
◇新連載 東洋について 1
「ヘーゲル「東洋」概念の呪縛」 子安宣邦
◇リレー連載 海外における日本研究 2
「ドイツ語圏における日本研究」 M・キンスキー
◇リレー連載 河上肇とその論争者たち2
「兆民・秋水・尚江と河上肇」【『社会主義評論』における論争・上】 鈴木篤
◇リレー連載 バルザックとわたし 4
「ポンス熱死」 高山宏
◇連載・ブローデルの「精神的息子」たち 4
イヴ=マリ・ベルセ【ロラン・ムーニエとアナール学派】
マドレーヌ・フォワジル【ある師の肖像】 聞き手 I・フランドロワ
◇連載・徳富蘇峰宛書簡 4
後藤新平4(最終回) 高野静子
◇鶴見和子の歌「ミクロの光彩(ひかり)」
◇石牟礼道子の句「水村紀行」