- 山下悦子 編
- 〈解説エッセイ〉岡部伊都子
〈執筆者〉中野知律/菊地京子/山下悦子/赤塚朋子/河野信子
- B6変並製 240頁
ISBN-13: 9784894342187
刊行日: 2001/1
日本女性史再考、高群逸枝と「アナール」の邂逅から誕生した女と男の関係史
前人未到の女性史の分野に金字塔を樹立した先駆者・高群逸枝と、新しい歴史学「アナール」の統合をめざし、男女80余名に及ぶ多彩な執筆陣が、原始・古代から現代まで、女と男の関係の歴史を表現する「新しい女性史」への挑戦。各巻100点余の豊富な図版・写真・文献リスト、人名・事項・地名索引、関連地図を収録。本文下段にはキーワードも配した、文字通りの新しい女性史のバイブル。
読者の手になじみやすくしたソフトカバー版。
各巻末に、『女と男の時空』の問題提起を受けて多ジャンルの作家や専門家が寄せた特別エッセイ「『女と男の時空』を読んで」を収録。
〈解説エッセイ〉岡部伊都子
〈執筆者〉中野知律/菊地京子/山下悦子/赤塚朋子/河野信子
目次
Ⅳ 性差の再生産――労働・家族・教育
12 「娘の学校」――〈知〉の性差の社会的再生産 (中野知律)
13 周縁としての外国人女性労働者 (菊地京子)
14 〈概括〉戦後社会と女性――職場と家族の変容 (河野信子)
15 〈資料篇〉戦後女性史研究の動向――地域女性史とフォークロア (赤塚朋子)
終刊にあたって (山下悦子)
参考文献一覧/図表一覧/索引
●『女と男の時空』を読んで 13
個の確立から互いの敬愛へ (岡部伊都子)
関連情報
戦後50年を女と男の関係史として描くことは可能か。本巻はこの難題に挑戦する。戦後を決定づけてきたともいえる、生命観、セクシュアリティの変容とテクノロジーの発達、マスメディアの飛躍的な膨張、住空間・宗教・老いの変容、そして労働・家族・教育をめぐってのたえざる性差の再生産。これらは現代を生きる女と男の関係をどう変えてきたのか。そこに見られるのは、すでに「溶解する女と男」の姿ではなかったか。21世紀の新しい女性史への地平はここからどうひらけるのか。