はじめに エマニュエル・トッド (石崎晴己 訳)
第1部 世界像革命
トッド人類学の基礎 石崎晴己
家族制度の共時態 トッドの歩み 家庭集団の発展サイクル 世界の家族構造の一覧 教育潜在力 『新ヨーロッパ大全』 ――近代世界の形成 マルクス主義への反駁 『移民の運命』 ―― トッド版欧米近現代史の完成 トッドは正しいか ――決定論論争 トッドはどこへ行くのか ―― 共時態から通時態へ
* [収録図版]
図1 家族型の特徴 地図1 世界の家族型 地図2 ヨーロッパの家族型 地図3 西ヨーロッパの家族型 表1 家族型と社会現象 表2 ヨーロッパのイデオロギー 表3 受け入れ国の人類学的システムと主要な移民集団
わが 「世界像革命」 の歩み E・トッド (荻野文隆 訳)
―― 世界の多様性』 序文 ――
人類学的決定論と人間の自由 性急さと暴力性 ふたつの科学的な誤謬
第2部 トッド日本で語る
グローバリゼーション下の世界を読み解く E・トッド
(石崎晴己 編訳)
世界は均質化したか 四つの家族型 二つの資本主義 移民の問題
ネーション消滅の幻想 E・トッド (石崎晴己 編訳)
―― ヨーロッパ統合の根本問題 ――
フランスの多様性 ヨーロッパ統合は実現可能か 移民に対する態度の違い
科学性と政治性 ―― E・トッド氏を囲んで荻野文隆・三浦信孝
(司会) 石崎晴己 (石崎晴己 編訳 / 荻野文隆・三浦信孝 訳)
研究者トッドの個人史 絶対核家族型の政治学は日本に当てはまるか 「知らない」 と言う権利 マーストリヒト条約への懐疑 ケンブリッジで学んだもの 『最後の転落』 とソヴィエト体制 日本への影響は ――ウルトラ・リベラリズムの危険 フランスのアイデンティティをめぐって 植民地主義への視点 ナショナル共和主義者か否か オーストリアの問題 クレオール化と文化的メティサージュ ユダヤ人出身の意味
第3部 人類学の革新
対談
家族構造からみた新しい 「日本」 像 E・トッド+速水融 (三浦信孝 訳)
『新ヨーロッパ大全』 の日本版 歴史人口学との出会い 人口統計と家族形態の分析 家族構造とイデオロギーの関係 「人類学的手法」 は決定的か? 制度は家族構造を変えうるか? 家族形態が消滅しても存続する価値体系 家族構造からみえる新しい 「日本」 像 家族形態の伝播 日本の多様性の質
対談を終えて ――エマニュエル・トッドの魅力 速水融
* [収録図版]
地図1 明治14 (1881) 年郡区別平均世帯規模
地図2 明治19 (1886) 年県別世帯あたり平均夫婦組数
地図3 明治19 (1886) 年県別平均初婚年齢 ―女性 (推定)
新人類史序説 ――共同体家族システムの起源 L・サガール+E・トッド
(石崎晴己・東松秀雄 訳)
サンプルの成分 家族集団の四つの発展サイクル 分布図の解釈に対する言語学の貢献 ――周辺部に旧いものが残るという原則 共同体家族という革新 共同体家族の意味とベクトル 当初の状況は異種混淆的であった革新はいつ起ったか ――歴史のいくつかの要素 共同体家族への革新と古典的民俗学
* [収録図版]
地図1 『第三惑星』 中の地図 (単純化したもの) 地図2 旧世界における家族の発展サイクル 地図3 ヨーロッパ北西部における口蓋垂の r の分布 地図4 ジイエロンによるフランス語方 言に見るミツバチの呼び方 地図5 ブリテン諸島の英語方言における 「母音の後の r」 の分布 (都市部) 地図6 共同体家族という革新 ―― 中央と周辺
編者あとがき
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キーワード索引