本著作集の刊行について
I マルクス経済学の基本性格
1 マルクス経済学の発端 ―― エンゲルス 「経済学批判大網」 (1844年) の分析
2 マルクス経済学の定礎 ―― マルクス 「経済学・哲学手稿」 (1844年) の意義
3 マルクス経済学の確立 ―― 1850年代における絶対的剰余価値論の成立
4 マルクス経済学の基軸 ―― 『資本論』 の基礎範疇としての必要労働と剰余労働
II マルクス経済学の形成
1 経済学批判としての経済学
a マルクス経済学の定礎・確立・完成
b 19世紀前半の経済学の状態
c 社会主義思想と経済学批判
2 マルクス経済学の発端
a 青年ヘーゲル派とマルクス
b 哲学研究から経済学研究へ
c 経済学を通じてのマルクス・エンゲルスの結合
3 労働疎外論とその発展
a 「経済学・哲学手稿」 の労働疎外論
b 労働疎外論から史的唯物論へ
c 労働の疎外の二つの側面
4 恐慌と革命の経済学
a 共産主義者同盟とドイツ三月革命
b 『共産党宣言』 の恐慌論
c ロンドンとマンチェスターとの分業的協業
5 『経済学批判』 体系への歩み
a 第一期 (1850-1851年)
b 第二期 (1852-1856年)
c 第三期 (1856-1859年)
6 『経済学批判』 体系の基本構想
a 史的唯物論とその問題点
b 経済学批判体系プラン
c 経済学批判体系の方法論的基礎
7 『経済学批判』 体系の論理構造
a 価値法則について
b 剰余値法則について
c 基本蓄積法則について
8 『資本論』 体系への歩み
a 『経済学批判』 体系から 『資本論』 体系へ
b 「資本の生産過程」 の理論的深化
c 「資本の流通過程」、 「資本と利潤」 の理論的深化
9 『剰余価値学説史』 の意義
a 『剰余価値学説史』 から 『資本論』 第四部へ
b スミスおよびリカードウの学説批判
c 絶対地代論の確立と 「資本と利潤」 の構成変化
10 『資本論』 体系の基本性格
a 経済学原理としての 『資本論』
b 『資本論』 体系の論理構造
c 『資本論』 における恐慌論と労働疎外論
結 語
〈エッセイ〉 戦中派とマルクス
III 経済の本質と労働
1 経済の本質と発展
a 経済の本質とその構造
b 経済発展の基本原則
c マルクスの資本主義経済像
2 経済本質論の展開
a 時間の経済
b 労働と欲求
c 富の概念
3 経済本質論と 『資本論』
a 価値・剰余価値論
b 自由と必然
4 マルクス経済学と経済本質論
a マルクス経済学の特質
b 経済本質論の形成と発展
c 経済の本質に関する参考文献
5 マルクスと時間
a 唯物史観と歴史的時間
b 存在論的な時間
c 『資本論』 の時間論的展開
d 戦前の研究
e 戦後の研究
f 問題点 ―― 二種の時間 (領域) の関連
6 マルクスにおける経済学と国家論
a 1840年代 ―― 『政治学・経済学批判』 プランを中心に
b 1850年代における政治論・経済学研究
c 経済学批判体系と国家論
d 『資本論』 における国家論
e 外国での研究動向にふれて
7 労働節約法則と価値人類犠牲説
〈エッセイ〉 大英博物館とマルクス
IV マルクス・エンゲルス問題
1 晩年のマルクスの諸業績
a 『資本論』 体系の完成への努力
b 改良主義的思想への批判 ミル批判 / ラッサール批判 / デューリング批判
c 独占資本主義への展望
2 晩年のマルクスの研究動向
a 晩年のマルクスの問題意識
b 科学技術の発展に対する関心
c アメリカの発展に関する研究
3 晩年のエンゲルスの諸業績
a マルクス死後のエンゲルスの重要
b 独占資本主義段階の諸現象の研究
c 株式会社・証券取引所に関する問題意識
4 ムーア 『マルクスにおける三つの革命論』
5 エンゲルスの統一的全体像をもとめて ―― わが国のエンゲルス研究史の素描
はしがき
a 明治末期 b 大正時代 c 大正末期
d 昭和前期 e 昭和後期 f 初期エンゲルス研究
g 後期エンゲルス研究
6 T・カーヴァー 『エンゲルス』
V 新マルクス・エンゲルス全集
1 新メガ (MEGA) の先駆・旧メガと著作集
a 旧メガ (MEGA)
刊行の経過 / 各巻の内容 / 刊行の意義 / MEGAと改造社版全集
その他の邦訳 / リプリント
b 著作集 (MEW)
2 新メガの発刊
3 『全集』 と 『年報』 と 『研究紀要』
a 新 『全集』 の刊行状況と定期刊行物 『年報』・『紀要』
b 『年報』 第一巻
c 『紀要』 第一・二号
解説 / あとがき / 初出一覧 / 人名索引 (外国人名・日本人名)