「全体史」 について ―― 日本語版への序文に代えて ポール・ブローデル
序 文
第1章 最初の蓄積
1 子供が目を向けた世界
2 故郷から引き離されたこと。 パリから見た郷土
3 近道としての歴史、 だがすでに一般史が照準線上にある
第2章 フランスから初めて国外に出たこと
1 地中海とアルジェリアの発見。 地理学についての余談
2 ぶらぶらしていた数年。 コンスタンティーヌ、 そしてドイツでの兵役
第3章 アルジェあるいは中央から離れたための恩惠
1 アルジェの恩恵
2 リュシアン・フェーヴルの最初の助言
3 1930~1931年の転機
4 パリの小休止
第4章 ブラジルからドゥブロヴニク、 そして高等研究院へ
1 債務を免ずべき環境の変化
2 ドゥブロヴニク効果から高等研究院へ
第5章 博士論文、 戦争、 そして捕虜生活
1 ブラジルでの最後の年とリュシアン・フェーヴルとの出会い
2 戦 争
第6章 『地中海』
1 マインツでの捕虜生活と 『地中海』 の形成
2 『地中海』、 第二草稿から第四草稿まで。
1942年、 マインツ。 1945年初め、 リューベック
3 ドイツ軍占領時におけるリュシアン・フェーヴルの態度と 『アナール』 の継続
第7章 ソルボンヌ大学での挫折と博士論文公開口述審査
1 国土解放とパリへの帰還
2 ソルボンヌ大学での挫折と博士論文公開口述審査
3 最初の出版物としての 『地中海』
第8章 高等研究院第六部門の革命、 アグレガシオン審査委員長、
コレージュ・ド・フランス
1 革命的な創造物としての高等研究院第六部門
2 第六部門とアグレガシオン審査委員長
3 コレージュ・ド・フランス開講講義
第9章 権力へのアクセスとリュシアン・フェーヴルの遺産
1 「新しい歴史学」、 新しい諸問題、 そして 「冷戦」
2 経済への転換と 『アナール』
3 リュシアン・フェーヴルの遺産
第10章 歴史学と人間科学と大学のあいだの議論
1 他の人間科学と競合関係にある歴史学
2 大学における挫折から人間科学館まで
第11章 最も大きな歴史に向かって
1 諸文明の問題が前面に登場
2 『地中海』 の決定版に向けて
3 リュシアン・フェーヴルとマルク・ブロックを超えて人気を博す
第12章 君臨の絶頂
1 第六部門の絶頂と国際的な関係
2 君臨の絶頂、ミシェル・フーコーと歴史学の新しい諸問題
第13章 1968年とそれ以後
1 1968年の激震
2 新しい 『アナール』 に直面して
3 歴史学の新たな危機と大事業の開始
第14章 大事業
1 交換のはたらき
2 世界時間の変化
3 一般読者に受け入れられたことと 『アナール』 との訣別
第15章 業績の成就
1 一般読者に開かれた 『地中海』
2 未知の国フランス
第16章 最後の仕事、 名誉、 そしてブローデル以後
1 最後の仕事と名誉
2 ブローデル以後
原 注
訳者あとがき
フェルナン・ブローデル年譜(浜名優美作成)
フェルナン・ブローデル主要著作一覧(浜名優美作成)
書名・紙誌名索引
人名索引