- 多田富雄
- A5上製 232ページ
ISBN-13: 9784894343894
刊行日: 2004/5
多田富雄、初の詩集!
重い障害を背負った夜、私の叫びは詩になった――
江藤淳、安藤元雄らと作を競った学生時代以後、免疫学の研究に邁進する中で幾度となく去来した詩心の軌跡と、脳梗塞で倒れて後の最新作までを網羅した初詩集。
目次
一 倒れてのち 2002~04年
歌 占
新しい赦しの国
アフガニスタンの朝長 友枝昭世の 『朝長』 を見て
泥の人 森山開次のダンス 『月日記』 を見て
弱法師 森山開次のコンテンポラリーダンス 『弱法師』 と、 故高橋進の能 『弱法師』 の記憶とともに
雨と女 山本順之の 『定家』 を見て
死者たちの復権 麿赤兒の舞踏 『大駱駝艦』 を見て
神様は不在
水の女 野村四郎の 『采女』 に寄せて
オートバイ ケンタウロスに捧ぐ
影の行方 小島章司のフラメンコ 『Encuentro (邂逅)』 を見て
時の盗賊 柴田昴徳君 (子方) 演ずる 『鳥帽子折』 を見て
卒都婆小町 観世榮夫の 『卒都婆小町』 を見て
見知らぬ少年
二 大学教官時代 1970年代~98年
グリーティングカード
一目瞭然
競 馬
迷 路
リトルリーグ
6月の朝に
意地悪な神さま
子供のハノン
お焦げ
黄金の夕陽 若くして逝った友永井俊作に
飛 島 点睛塾の友に
The end summer
三 初期作品 1953~60年
プレートの上の旅行
OBSERVATIONS
影深き海 ヘミングウェイに
CANTOS エズラ・パウンドに
1 医学生 2 手術のあと
去年の顔
レクイエム
1 復活 2 贖罪 3 灰の希望 4 影の彷徨
夜 曲
海に向かえる埋葬
あとがき