- 御厨貴 著
- 四六上製 312頁
ISBN-13: 9784894345362
刊行日: 2006/9
近代日本「政治」における「天皇」の意味
明治国家成立、日露戦争、2・26事件。占領と戦後政治の完成。今日噴出する歴史問題。天皇の存在を真正面から論じ、近代日本のダイナミズムを描き出す! 今日に至る、日本近現代史150年を一望し得る、唯一の視角。
目次
はしがき
I 戦 前
―― 天皇と憲法からなる独立国家
1 明治国家の完成
―― 東洋の弱小国家の矜持と悲しみ
(対談・新保祐司)
2 日露戦争とは何だったのか
―― 明治天皇と建国の父祖たちの一大プロジェクト
(対談・坂元一哉)
3 後藤新平から考える日本の政治
―― 政党型政治とプロジェクト型政治
4 二・二六事件とは何だったのか
――「天皇と憲法」 という日本政治の核心
5 1930年代という時代
―― 大佛次郎と伊東治正のリベラリズム
II 戦 後
――「占領」 の自動延長
6 占領と戦後日本
――「安保・講和・新憲法」 という三位一体
7 戦後政治の完成
――九条棚上げの歴史を分析する
8 1970年前後という時代
――大きな安定の中の小さな反乱
III 現 代
――歴史問題に向きあうことが 「占領」 からの脱却
9 国家を論じない憲法論議
―― 坂本多加雄の国家論の射程
10 東京裁判見直しが求める国家論
―― 戦争責任問題にどうむきあうか
11 「祈る」 天皇
―― サイパン、 慰霊の旅
12 「敗戦責任」 を問う
―― 徳富蘇峰の終戦後日記
(対談・杉原志啓)
13 昭和天皇、 慰霊の思い
――元宮内庁長官・富田朝彦のメモ
(対談・半藤一利)
史料をどう読むか ―― あとがきにかえて
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