まえがき
序――運命じゃない!
「障害があるから」 ではありません
まちがった常識をあらためることから
心をひとつに
Ⅰ 障害児のからだ
はじめに――こわれやすい障害児の体
1 よい姿勢、悪い姿勢――重力の影響
「重力」 を敵とするか、味方とするか
有害な姿勢
支持された姿勢
障害児と健常児は違います
私の有害な姿勢
よい姿勢が大切な理由
ゆがみの修復
2 二次障害は防止できる
二次障害とは
よい姿勢で
「快適な姿勢」 と 「よい姿勢」
酷使しない
早い時期に始める
Ⅱ 車いすとシーティングで変わる――変形・拘縮・脱臼・緊張への対応
1 車いすによる対応
台車から 「生活の場」 へ
目標を達成するための道具
車いすと装具
すべての設定が姿勢に影響
成長にあわせた調整と拡張
2 シーティングによる対応
日本でのシーティング
「座位保持」 から 「シーティング」 へ
骨盤の傾き
骨盤の後傾への対応
骨盤の片側への傾きへの対応
骨盤の前傾への対応
硬い 「座面」 と硬い 「背面」
骨盤の保持、そしてアラインメント
3 障害が軽くても
自操のできるレベルの車いす使用者の問題
「よい姿勢」 と 「機能的な姿勢」 の関係
車いすから降りることの影響
歩ける障害児の車いす
4 緊張への対応
5 拘縮とその防止
膝関節の拘縮
股関節の拘縮
日中と夜間の姿勢
足関節の拘縮
重力をうまく利用する
6 まとめ――二次障害の防止のために
Ⅲ シーティングで人生の変わった子どもたち
1 小さいときから
〈成功例1〉 低酸素性虚血性脳症と脳性麻痺のちびっこ三人組(東京都)
〈成功例2〉 脳性麻痺・四肢麻痺の三澤結子さん(東京都)
2 緊張の強い例
〈成功例3〉 脳性麻痺の井上創くん(東京都)
〈成功例4〉 脳性麻痺の片山夏樹くん(千葉県)
3 脳性麻痺以外の障害でも
〈成功例5〉 染色体起因障害の岡田真和くん(愛媛県)
4 進行した変形への対応
〈成功例6〉 脳性麻痺の伊藤玲央くん(東京都)
5 こんなことまでできる
〈成功例7〉 脳性麻痺・四肢麻痺の佐野アスカさん(高知県)
〈成功例8〉 脳性麻痺・四肢麻痺の小橋弘照くん(兵庫県)
〈成功例9〉 脳性麻痺・四肢麻痺の白井孝幸くん(愛知県)
その後の二人――小橋くんと白井くん
Ⅳ 子どもたちの未来のために
1 陰の主役
2 望まれる変化
望まれる行政の変化
望まれる車いす業者の変化
望まれる選択肢の提供
望まれるシーティング・スペシャリストの増加
大切なリハビリとのコラボレーション
望まれる病院での姿勢への配慮
望まれるシーティングを実践する医師と医療施設の増加
未来のために心をひとつに
あとがき