- E・トッド+Y・クルバージュ 著
- 石崎晴己 訳
- 四六上製 304頁
ISBN-13: 9784894346109
刊行日: 2008/2
世界的大ベストセラー『帝国以後』の続編
「文明の衝突は生じない。」
欧米のイスラーム脅威論の虚構を暴き、独自の人口学的手法により、イスラーム圏の現実と多様性に迫った画期的分析!
目次
日本の読者へ
序 章 文明の衝突か、 普遍的世界史か
第1章 歴史の動きの中におけるイスラーム諸国
識字化と出生率の低下
イスラームにおける 「世界の脱魔術化」 か
第2章 移行期危機
識字化、 出生調節、 革命
イスラーム諸国の移行期危機
イスラーム主義と未来予測
イデオロギー的内容の問題
第3章 アラブ家族と移行期危機
父系と夫方居住
シーア派の相続法
内婚制
内婚制の心理的・イデオロギー的帰結
近代化の衝撃
第4章 非アラブ圏のイスラーム女性 ――東アジアとサハラ以南のアフリカ
マレーシア・インドネシアの妻方居住
サハラ以南アフリカの大衆的一夫多妻制
これまでとは異なる移行期危機となるか?
第5章 イスラーム世界の核心、 アラブ圏
予期せざる、 遅れて始まった移行期 ――識字化と石油収入
マグレブでの移行期の加速化とフランス
シリアの遅れと分断 ――スンニ派とアラウイ派
アラビア半島の異種混合性
レバノンはヨーロッパの国か?
パレスチナ人 ――占領と戦争と出生率
第6章 パレスチナ人 ――占領と戦争と出生率
トルコとイラン
国家の不確かな役割
人口上の移行期と国民国家
宗教、 人口動態、 民主主義パキスタンの人口爆発
人口動態の正常さと政治的脅威
アフガニスタンにも触れておこう
バングラデシュ ――人口過密と出生率の低下
第7章 共産主義以後
識字化の加速
中絶 ――イスラーム的ならざる出生調節
そして幼児死亡率
バルカンにおけるムスリムの多様化
第8章 妻方居住のアジア
正常な移行、 停止す
マレーシア ――イスラーム教よりはナショナリズム
第9章 サハラ以南のアフリカ
出生率の地域格差 ――民族と宗教
ムスリム女子の死亡率の低さ
結 論
〈附〉インタビュー 「平和にとって、アメリカ合衆国はイランより危険である。」
原 注
図表一覧
訳者解説
著者紹介
●エマニュエル・トッド(Emmanuel Todd)
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