- 春山明哲
- A5上製 416ページ
ISBN-13: 9784894346352
刊行日: 2008/6
近代日本理解の死角、日本統治時代の〈日台関係〉に迫る野心作!
「近代国家」日本にとって、「植民地」台湾とは何だったのか?
台湾先住民族の抗日武装蜂起「霧社事件」と、原敬、後藤新平らの政治思想との両面から、台湾を合わせ鏡とした日本像に迫る。
目次
序
Ⅰ 霧社事件と日本人
昭和政治史における霧社事件
――植民地統治の政治過程分析
日本陸軍にとっての霧社事件
――<解説> 『台湾霧社事件軍事関係資料』
ウットフが織り給ひし人々
――<解説> 林えいだい 『台湾植民地統治史』
台湾原住民タイヤル族一女性の命の記録
――<書評> 中村ふじゑ 『オビンの伝言』
語り継ぐセーダッカの叙事詩
――<書評> アウイヘッパハ 『証言霧社事件』
「虹の橋」 を渡るキリスト者
――井上伊之助 「山地原住民伝道」 覚書
Ⅱ 台湾統治政策の展開 ――原敬・後藤新平・岡松参太郎
近代日本の植民地統治と原敬
明治憲法体制と台湾統治
――原敬と後藤新平の植民地政治思想
植民地における 「旧慣」 と法
台湾旧慣調査と立法構想
――岡本参太郎による調査と立案を中心に
法学博士・岡本参太郎と台湾
後藤新平の台湾統治論・植民政策論
――「政治思想」 の視点からの序論
Ⅲ 日本における台湾史研究の回顧と展望
台湾近現代史研究会の思い出
―― 第1回東アジア近代史青年研究者交流会議 (2002年8月30日) 講演記録 ――
「後藤新平伝」 編纂事業と <後藤新平アーカイブ> の成立
霧社紀行
――研究余聞
あとがき
近代日本と台湾・関係略年表 (1868-1945)
索 引