- 森崎和江
- 解説・姜 信子
- 四六上製布クロス装 352ページ
ISBN-13: 9784894346574
刊行日: 2008/11
全5巻を通して精神史を俯瞰。画期的コレクション、発刊!
1927年、日本の植民地であった朝鮮半島・慶州に生まれた森崎和江。“本虫”と呼ばれた少女時代、敗戦直前の日本への帰国、結婚と出産、そして詩誌『母音』での詩人・丸山豊との出会い……精神の誕生。
月報:村瀬学 高橋勤 上野朱 松井理恵
目次
第1章 原郷・朝鮮とわが父母
幼いころの母の記憶
ひそかな田植え
十四歳、 夏
無言の交流
蝶
詩を書きはじめた頃
書物ばなれ
風土の声と父の涙
一度みた学校
母のこと
母のいけ花
生きることは愛すること
親へ詫びる
米味噌 麦味噌
海 へ
わたしのかお
二つのことば、 二つのこころ
第2章 十七歳、 九州へ
神話とふるさと
「日本式共同体」 を越えたくて
父の一言
自分の時間
青銅のマリア観音
ひらかれた日々へ
私を迎えてくれた九州
なぐり書き
思い出せないこと
骨の灯し火
白い帯
手織り木綿
般若を抱く人形
先例のない娘の正体
ちいさないわし
ひとさじの粉
第3章 戦後、 新たな旅立ち
飛 翔 (詩)
悲哀について (詩)
ほねのおかあさん (詩)
筑後川の夕陽
詩人 丸山豊
『母音』 のころ
谷川雁への返信
夜 霧
女たちの戦後三十年と私
冬晴れ
ゆきくれ家族論
産み、 生まれるいのち
娘へおくるうた
後 記
あとがき
解 説 (姜 信子)