- 森崎和江
- 解説・川村湊
- 四六上製布クロス装 352ページ
ISBN-13: 9784894346642
刊行日: 2008/12
高度成長へと突入する日本の地の底は、“まっくら”だった。
1958年、谷川雁・上野英信らとの『サークル村』創刊。翌59年、女性交流誌『無名通信』創刊。そして61年、女坑夫の聞き書きとして炭鉱労働者との生活、交流のすべてを注ぎこむ初の単行本『まっくら』出版。高度成長へと突入する日本の地の底からの声を絞り出す、類稀な感性の軌跡。
月報:鎌田慧 安田常雄 井上洋子 水留真由美
目次
第1章 筑豊の温もり ――『サークル村』 『無名通信』
地の底のうたごえ ――私の好きなひとつの詩
私が逢ったすてきな女性
坑夫の妻たち
お隣のおばさん ――筑豊・炭坑の町で
大根おろし
わたしのふろ
マンスデ芸術団
法 事
やさしさを教えてくれた女たち
子連れの旅立ち
三つのハンコ
破壊的共有の道
『サークル村』 創刊宣言
『サークル村』 当時の英信さん
『無名通信』 創刊宣言
石炭産業の崩壊に立ち合って
性のやさしさを
第2章 ヤマと闘争
人買い組織とヤマの女房
アトヤマ ――日本の女と労働
想像力の自律性はたたかいの靱帯か ――筑豊・沖縄・朝鮮
坑底の母たち
遠賀川点景
地底の神と私
筑豊と山本作兵衛さん
第3章 地の底の声 ――『奈落の神々』
赤不浄
悋気する神
骨噛み
死 霊
石炭がわしを呼ぶ
浮遊魂と祖霊
鮭神信仰
後 記
解 説 (川村 湊)
あとがき