アラン・コルバン
渡辺響子 訳
A5判並製 304ページ
ISBN-13: 9784894347670
刊行日: 2010/10
現代人と「時間」の関わりを論じた名著、待望の新版刊行!
“自由時間”から“レジャーの時間”へ――現代人の希求する自由時間とは何か。
仕事のための力を再創造する時間としてあった自由時間から、「レジャー」の時間への移行過程を丹念に跡づける、“感性の歴史家”コルバンの面目躍如たる一書。
目次
第7章 村での自由時間 (1830 ― 1930年)
「伝統的いなか社会」 における労働と自由時間、 余暇 ( 労働と自由時間との相互浸透 / 自由時間のいなか暦 / 伝統的な余暇の特性 ) / 自由時間と余暇の新しいかたち ( 余暇の伝統的形態の変化 / 余暇の新しい形態 ――協会 / 個人的な余暇の誕生? ) / いなかの余暇の変化の要因 ( 自給自足から市場経済へ / 余暇と社会階級 / 包括的社会の圧力 )
第8章 疲労、 休息、 時間の征服
疲労と休息の新しいかたち / 時間の征服に向けて
第9章 労働者の余暇組織と隠れた時間 (1880 ― 1930年)
アルコールより悪い毒 ――本、 ダンス、 映画 …… / 労働者の余暇の組織 ――国家的・国際的義務 / 女には余暇はない / 模範的な民衆文化 / いなかの余暇 ――不在の主題 / 大衆には集団の余暇 / 隠れた時間
第10章 自分のための時間の揺籃期
釣りと、 時間の集中 / 「少数の人間」 の暇つぶし / スポーツフィッシング、 あるいは時間の新しい使い方の困難な転移 / 庭での幸福 / 「隅の土地」 の変容 / ブリコラージュ ――家庭の技法から時間の犠牲へ / 時間の管理と物の体系
第11章 労働者にとっての新しい時間 ――有給休暇 (1930 ― 1960年)
法で捉えられた休暇 / 問題の自由時間 / 休暇の時間 ――実践 / 「一種の夏の革命」
結 論
原 注
訳者解説
新版への訳者あとがき
執筆者紹介