日本語版への序文
まえがき
第Ⅰ部 規制主義による公娼制の計画と隔離された世界
第1章 規制主義の言説
一 パラン=デュシャトレと規制主義
1 売春と売春婦
2 黙認と監視の必要性
3 認識論的な影響力
二 時代の不安増進と制度の強化
1 規制主義言説の永続的効力
2 拡大する売春問題
3 荒療治
第2章 規制主義の隔離された世界
序 「醜業」婦たち
1 公娼になる手続き
2 「醜業」婦たち――公娼の地理的分布
3 「醜業」婦たち――社会人類学的概要
一 公認娼家、すなわち「精液の排水溝」
1 公娼制売春の地理的分布と類型
2 さまざまな客
3 企業とその幹部たち
4 企業の業務
客集めと娼婦の労働
5 娼家の女の日常生活
二 鑑札もち娼婦――過渡的地位
三 病 院
1 保健衛生管理の進歩、あるいは「御上のペニス」
2 「監獄療法」
四 監 獄
1 理論的な正当化
2 娼婦狩りと弾圧の状況
3 刑務所にあふれる売春婦
第Ⅱ部 監禁から素行の監視へ
第1章 規制主義の計画の破綻、あるいは誘惑のイリュージョン
一 公認娼家売春の斜陽化
1 娼家数の減少
2 閉ざされた娼家から出入り自由の娼家へ
3 黙認の館から遊蕩の館へ
二 もぐり売春の伝統的形態の発展と変化
1 高級娼婦たち――ドゥミ=モンデーヌ、ファム・ギャラント、舞台の女、夜食相伴の女
2 婚前妻・お妾さん
3 もぐりの売春婦たち
街頭や家具付安ホテルの娼婦たち、または最も低俗な売春 / 擬装店舗の急増 /
キャバレーでの売春業の電撃的発展 / 地方での売春 (「兵士相手の娼婦」の神話と現実
田舎の「うろつき娼婦」 鉱山地帯での売春の拡がりと抑制――ブリエ地方の実例)
 4 ヒモの多様性
 5 私娼の人類学的研究の困難
三 売春のさまざまなニューフェイス
 1 ビヤホールの女たち
 2 「ブーグラン」の娘たちと「歌姫の売買」
 3 メゾン・ド・ランデヴー
第2章 満たされぬ性と売春の供給
一 規制主義の最初のモデルの緩慢な崩壊
1 さまよう性
2 家族ぐるみの定住と家庭の安らぎ
二 売春の新たな需要
1 「夫の出費分」
2 強烈な欲求不満
3 売春ゲットーの急増
4 欲情のあり様の変化
三 需要と供給の一致
1 「外向的になった都市」と白昼街路で艶姿を陳列する娼婦
2 売春したくなる気持ち
3 コルセットの放棄へ
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新版解説 娼婦論の古典(山田登世子)