大島幹雄
四六上製 352ページ
ISBN-13: 9784894348714
刊行日: 2012/09
「見事なる敗北者」――自由と詩を求めつづけ、敗れても挫折しなかったその生涯を抉る、初の評伝。
■130冊にのぼる自筆ノート「青鴉」に記された、誰一人知ることのなかったそのナイーブな魂の苦悩……。
■長谷川四兄弟(海太郎、?二郎、濬、四郎)の三男に生まれ、大川周明の後ろ盾で満洲に渡り、戦前の大ベストセラー、バイコフの『偉大なる王』を邦訳。
■そして甘粕正彦の最期を看取った男の、?敗北?の真実とは?
目次
第一部 コザックたちの夢
序章 コザックの魂に導かれて
第一章 木靴をはいて
第二章 初恋の行方
第二部 南嶺の赤い月
第三章 大いなる哉 満洲
第四章 ポグラの青春
第三部 満洲浪漫
第五章 アムールの彼方に
第六章 大陸の活動屋
第七章 満洲作家誕生
第八章 虎との出会い――ハルビンにて
第四部 三河幻想
第九章 ウルトラマリンの底で
第十章 ハイラル・リーム
第十一章 三河――野性の宴
第五部 満洲崩壊
第十二章 土煙る三月――死の予感
第十三章 王道夢幻
第十四章 満洲崩壊
第六部 挫折の戦後
第十五章 幻の潮岬
第十六章 発作
第十七章 神彰との別れ
第十八章 死して成れり
第十九章 神彰の青鴉
第二十章 北方航海の旅の果て
最終章 「虎」へ帰る
エピローグ 木靴をはいて
あとがき/長谷川濬年譜/参考文献/人名索引