- 石井洋二郎 著
- 四六上製 368頁
ISBN-13: 9784938661823
刊行日: 1993/11
『ディスタンクシオン』入門
デュルケーム『自殺論』と並び賞され、既に『今世紀人文社会科学総合の古典』の誉れ高いブルデューの主著を解読する、本邦初、待望の書き下ろし。難解なその書を、概念構成を中心に明快に整理、併せて日本へのディスタンクシオン概念応用の可能性を呈示。
目次
序 差異と欲望
第1章 「資本」 概念の拡大
文化資本とは何か / 身体化された文化資本 / 客体化された文化資本 /
制度化された文化資本 / 文化資本の獲得と相続 / 文化貴族の誕生 /
社会関係資本とは何か / 職業再生産のメカニズム
第2章 社会空間とライフスタイル
職業分類と社会的位置 / 社会空間の構造 / 趣味と社会様式空間 / 〈場〉 の概念 /
社会空間の第3次元 / ライフスタイルの変貌 / 象徴闘争と選好の空間
第3章 ハビトゥスの構造と機能
プラティックの位相 / ハビトゥスとは何か / ハビトゥスと慣習行動 / ハビトゥスとラング /
実践感覚とゲーム / 日常生活の戦略 / 個人的ハビトゥスと階級的ハビトゥス /
ハビトゥスの親和力
第4章 差別化のメカニズム
「ディスタンクシオン」 概念をめぐって / 文化的正統性 / 〈場〉 の歴史と美的性向 /
贅沢趣味と必要趣味 / 支配階級と 「卓越化の感覚」 / 中間階級と 「文化的善意」 /
庶民階級と 「必要なものの選択」 / 加速する差別化
第5章 日本社会とディスタンクシオン
「階級」 のない社会 / 記号としての 「衣」 / 「食」 と身体 / 「住」 の差別化 /
趣味の序列化 / 消費される差異 / 学歴という暴力
結 論 階級闘争から分類闘争へ
注
あとがき
『ディスタンクシオン』 内容概念
『ディスタンクシオン』 に関する書評
・「リベラシオン」 (ディディエ・エリボン評)
・「レクスプレス・マガジンヌ」 (マックス・ガロ評)
・「朝日新聞」 (猪口孝評)
・「日本経済新聞」 (桜井哲夫評)
・「読売新聞」
索 引