女がみた一八四八年革命(上)

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  • ダニエル・ステルン 著
  • 志賀亮一・杉村和子 訳
  • 四六上製 712頁 口絵8頁
    ISBN-13: 9784865783728
    刊行日: 2022/12

先駆的女性ジャーナリストの主著、初の邦訳刊行!
現場の民衆の声を聞き取った、1848年革命史の第一級資料!

19世紀、作曲家リストの愛人として文化サロンを主宰したマリー・ダグー伯爵夫人は、ショパンの愛人ジョルジュ・サンドとともに、女性の文筆家として双璧であった。1848年の二月革命を取材し、民衆の証言を集め、議会を傍聴し、多くの関係者から聞き取りを行ない、公平な視点での記述を意図してなされた大著、遂に邦訳。


目次

訳者解説――本書を読むまえに

第1章 保守派と改革派
【革命まえの政治状況1】
第2章 改革宴会―ラマルティーヌ、オディロン・バロ、ルドリュ=ロラン、ルイ・ブラン
【革命まえの政治状況2】
第3章 対外情勢―王家
【革命まえの政治状況3】
第4章 議会両院の開会―貴族院での勅語奉答文の審議
【革命前夜1】
第5章 代議院での勅語奉答文の審議
【革命前夜2】
第6章 勅語奉答文の審議の続きと終了
【革命前夜3】
第7章 改革宴会の準備作業―急迫する破局
【革命前夜4】
第8章 第一日目
【蜂起1】
第9章 第二日目
【蜂起2】
第10章 第三日目
【蜂起3】
第11章 第三日目の続き
【蜂起4】
第12章 テュイルリー宮の民衆
【民衆1】
第13章 代議院の民衆
【民衆2】
第14章 市庁舎の民衆
【民衆3】
第15章 パリの主人公、民衆
【民衆4】
第16章 全般的考察―市庁舎―赤旗―オーギュスト・ブランキ―政治犯の死刑廃止
【蜂起の終焉】
第17章 労働の権利―進歩省―共和国政府への全国的支持
【臨時政府1】
第18章 内務省―ルドリュ=ロラン氏―外務省―ラマルティーヌ氏の宣言
【臨時政府2】
第19章 陸軍省・海軍省―海軍相アラゴ氏―陸軍相カヴェニャック将軍
【臨時政府3】
第20章 財務省―グーショー氏―ガルニエ=パジェス氏
【臨時政府4】
第21章 法務省―クレミュー氏―公教育省―カルノー氏―公共事業省―マリー氏―国立作業場―パリ警視庁
      ―コシディエール氏―パリ市庁―市長マラスト氏
【臨時政府5 その他の省庁と責任者たち】
第22章 クラブあれこれ―バルベス氏―ラスパイユ氏―カベ氏―新聞あれこれ―プルードン氏―ラムネー氏―パリの様相
      ―女たち
【臨時政府下の社会1】
第23章 リュクサンブール委員会―ルイ・ブラン氏―三月一六・一七日
【臨時政府下の社会2 プロレタリアとブルジョワ】
第24章 各県の状況―特別派遣委員―ルーアン、リール、ストラスブール、リヨン、ナント、マルセイユ、トゥールーズ、ボルドー
【臨時政府下の社会3】

フランス・一八四八年革命略年表(1847.7.10―1848.12.11)

関連情報

●本書は、たいへん多くのひとびとの協力なしには、けっして完成されなかっただろう。かれらの話、証言、意見、打ち明け話によって、わたしには、正確さと公正さを期すことが、ずっと簡単になった。
それらが、わたしの著作のみるべき点の、ほとんどすべてである。
(ダニエル・ステルン)

●ステルンの狙いは、このきわめて肯定的な歴史への信頼を読者に伝えることにある。1789年のフランス革命と、1830年の七月革命とが、主としてブルジョワジーによる革命だったのに対して、1848年の革命は、はじめてプロレタリアートが参加した革命だったとされている。本書には、このプロレタリアに対する共感が、いたるところに読みとられる。
(「訳者解説」より)

著者紹介

●ダニエル・ステルン(Daniel Stern) Marie, Comtesse d’Agoult
ベトマン家(ドイツのプロテスタント金融家)出身の母と、カトリックでヴォルテール主義者の亡命貴族の父との娘として、マリー・ドゥ・フラヴィニィは、1805年にフランクフルトで誕生、1876年にパリで他界した。1827年にダグー伯爵と結婚したが、伯爵のサロンには、当時の上流ブルジョワと若い世代のロマン派作家たちが足繁く訪れていた。1833年に作曲家フランツ・リストと出会い、二人の関係はスキャンダルに。3人の子どもが生まれ、その一人である娘コジマは、のちリヒャルト・ヴァーグナーと結婚する。リストと別れたのちにジャーナリストとして活動、1846年には小説『ネリダ』を発表。『自由試論』『共和国通信』紙上で「ダニエル・ステルン」のペンネームで執筆。その他の著書に『回想録』、『回顧録』がある。本書『一八四八年革命の歴史(Histoire de la Révolution de 1848)』は、1850年から53年にかけて出版された彼女の主著である。

【訳者】
●志賀亮一(しが・りょういち)
1947年生まれ。東京都立大学大学院人文研究科仏文専攻博士課程中退。京都橘大学(2005年共学化)名誉教授。フランス現代文学・女性史専攻。
主要訳書、M・ペロー編『女性史は可能か』、G・デュビィ+M・ペロー監修『女の歴史』(全5巻10分冊)、H・ヒラータ他編『読む事典・女性学』(以上監訳)、G・デュビィ編『女のイマージュ』(共訳)、H・カレール=ダンコース『エカテリーナ二世』(上・下。いずれも藤原書店)など。

●杉村和子(すぎむら・かずこ)
1928年大連生まれ。1953年京都大学(旧制)文学部史学科(西洋史学専攻)卒業(その後旧制大学院廃止まで在籍)。大阪市立南高等学校教諭をへて、1979年橘女子大学助教授。京都橘女子大学教授をへて、1994年定年退職。2019年3月逝去。
主要訳書、A・コルバン『娼婦』、M・ペロー編『女性史は可能か』、G・デュビィ+M・ペロー監修『女の歴史』(全5巻10分冊)、H・ヒラータ他編『読む事典・女性学』(以上、監訳)、G・デュビィ編『女のイマージュ』(共訳。いずれも藤原書店)などがある。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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