- 中村桂子 著
- [解説対談]永田和宏
[月報]服部英二/舘野泉/石弘之/木下晋 - 四六変上製 472頁 カラー口絵4頁
ISBN-13: 9784865783858
刊行日: 2023/4
総合知を創るために!
――「人間は生きものであり、自然の一部」
【完結】
科学を、研究するだけでなく、“表現すること”を大事に、“生命誌研究館(バイオヒストリー・リサーチ・ホール)”を構想し、創り、展開した著者の集大成!
書き下ろし400枚!!
目次
はじめに――「生命誌」という総合知を創る
プロローグ
Ⅰ なぜ私だけが生命誌でなければならないと思ったか
1 始まりはDNA――1970年代
2 生命科学を創る――1970年代
3 生命科学の展開――1970年代後半から80年代前半
4 生命誌へと踏み出した一歩――1980年代後半へ向けて
Ⅱ 「生命誌研究館」を創る
1 ある日「生命誌研究館」という言葉が生まれて
2 研究館を始めるにあたって――準備室の開設
3 「生命誌絵巻」の誕生
4 マルティ2プレゼンテーション――研究館コンセプトのお披露目
5 「生命誌研究館」の建設
Ⅲ 生命誌研究館の日常――総合知を創るために
1 「生きている」を見つめる研究館の核――小さな生きものが語る物語を聞く
2 時間の芸術・音楽を生かす――生命誌の基本「ピーターと狼 生命誌版」
Ⅳ 生命誌を支える豊かな心
1 「根っこ」と「翼」に込めた願い
2 アーティストとの共鳴――崔在銀・蔡國強
3 本を書くこと
Ⅴ 対話から生まれた生命誌という総合知──生命誌的世界観
1 生命誌はすべての人の中にある
2 日常の中で生き、世界や自然を知る──哲学の基本
3 自然への向き合い方──科学は「誌」の方向に動きつつある
4 生命が誕生した地球という星
5 40億年ほど前に誕生した生命体
6 生きものの巣──自然と歴史を生かして棲む
7 つねに美しさを──自然とのかかわりの中で
8 芸術家との語らいが生む豊かな心
9 色とりどりの知恵の森へ
エピローグ――私が今いるところ、そしてこれから
あとがき
〈解説対談〉生命誌研究館と私たち(永田和宏・中村桂子)
【特別附録】
1 〈対談〉文化としての科学(1990年)
下河辺 淳(総合研究開発機構理事長)+中村桂子(三菱化成生命科学研究所名誉研究員)
2 〈対談〉「生命誌」という知的冒険(1993年)
岡田節人(生命誌研究館館長/京都大学名誉教授)+中村桂子(生命誌研究館副館長)
3 〈対談〉生物学のロマンとこころ(2003年)
岡田節人(JT生命誌研究館特別顧問)+中村桂子(JT生命誌研究館館長)
4 〈対談〉生命誌の新しい展開を求めて(2020年)
永田和宏(JT生命誌研究館館長)+中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)
生命誌研究館 30年の歩み(1991-2023)
プロローグ
Ⅰ なぜ私だけが生命誌でなければならないと思ったか
1 始まりはDNA――1970年代
2 生命科学を創る――1970年代
3 生命科学の展開――1970年代後半から80年代前半
4 生命誌へと踏み出した一歩――1980年代後半へ向けて
Ⅱ 「生命誌研究館」を創る
1 ある日「生命誌研究館」という言葉が生まれて
2 研究館を始めるにあたって――準備室の開設
3 「生命誌絵巻」の誕生
4 マルティ2プレゼンテーション――研究館コンセプトのお披露目
5 「生命誌研究館」の建設
Ⅲ 生命誌研究館の日常――総合知を創るために
1 「生きている」を見つめる研究館の核――小さな生きものが語る物語を聞く
2 時間の芸術・音楽を生かす――生命誌の基本「ピーターと狼 生命誌版」
Ⅳ 生命誌を支える豊かな心
1 「根っこ」と「翼」に込めた願い
2 アーティストとの共鳴――崔在銀・蔡國強
3 本を書くこと
Ⅴ 対話から生まれた生命誌という総合知──生命誌的世界観
1 生命誌はすべての人の中にある
2 日常の中で生き、世界や自然を知る──哲学の基本
3 自然への向き合い方──科学は「誌」の方向に動きつつある
4 生命が誕生した地球という星
5 40億年ほど前に誕生した生命体
6 生きものの巣──自然と歴史を生かして棲む
7 つねに美しさを──自然とのかかわりの中で
8 芸術家との語らいが生む豊かな心
9 色とりどりの知恵の森へ
エピローグ――私が今いるところ、そしてこれから
あとがき
〈解説対談〉生命誌研究館と私たち(永田和宏・中村桂子)
【特別附録】
1 〈対談〉文化としての科学(1990年)
下河辺 淳(総合研究開発機構理事長)+中村桂子(三菱化成生命科学研究所名誉研究員)
2 〈対談〉「生命誌」という知的冒険(1993年)
岡田節人(生命誌研究館館長/京都大学名誉教授)+中村桂子(生命誌研究館副館長)
3 〈対談〉生物学のロマンとこころ(2003年)
岡田節人(JT生命誌研究館特別顧問)+中村桂子(JT生命誌研究館館長)
4 〈対談〉生命誌の新しい展開を求めて(2020年)
永田和宏(JT生命誌研究館館長)+中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)
生命誌研究館 30年の歩み(1991-2023)
関連情報
生きることそのことが、私という存在の基本である。そのあたりまえのことが、なぜ今忘れられているのでしょう。
科学によって「人間が多様な生きものの中の一つであること」が事実として明確になった今こそ、この事実について考えぬいた知を創り、それを基にした生き方を考える時です。
それなのに現実は、権力や経済力しか評価しない社会になっています。
そこで、科学を生かしながら科学だけにこだわらず、「生きる」ということに基盤を置く総合知を創る必要があると考えて生みだした「生命誌」をひもとく最後の巻として、1993年に設立し、これまで続けてきた「生命誌研究館」を語ります。
(本文より)
科学によって「人間が多様な生きものの中の一つであること」が事実として明確になった今こそ、この事実について考えぬいた知を創り、それを基にした生き方を考える時です。
それなのに現実は、権力や経済力しか評価しない社会になっています。
そこで、科学を生かしながら科学だけにこだわらず、「生きる」ということに基盤を置く総合知を創る必要があると考えて生みだした「生命誌」をひもとく最後の巻として、1993年に設立し、これまで続けてきた「生命誌研究館」を語ります。
(本文より)
著者紹介
●中村桂子(なかむら・けいこ)
1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了、江上不二夫(生化学)、渡辺格(分子生物学)らに学ぶ。国立予防衛生研究所をへて、1971年三菱化成生命科学研究所に入り(のち人間・自然研究部長)、日本における「生命科学」創出に関わる。しだいに、生物を分子の機械ととらえ、その構造と機能の解明に終始することになった生命科学に疑問をもち、ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く新しい知「生命誌」を創出。その構想を1993年、「JT生命誌研究館」として実現、副館長(~2002年3月)、館長(~2020年3月)を務める。早稲田大学人間科学部教授、大阪大学連携大学院教授などを歴任。
著書に『生命誌の扉をひらく』(哲学書房)『「ふつうのおんなの子」のちから』(集英社クリエイティブ)『生命誌とは何か』(講談社学術文庫)『生命科学者ノート』『科学技術時代の子どもたち』(岩波書店)『自己創出する生命』(ちくま学芸文庫)『絵巻とマンダラで解く生命誌』『こどもの目をおとなの目に重ねて』(青土社)『老いを愛づる』(中公新書ラクレ)『いのち愛づる生命誌』『生きている不思議を見つめて』(藤原書店)他多数。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了、江上不二夫(生化学)、渡辺格(分子生物学)らに学ぶ。国立予防衛生研究所をへて、1971年三菱化成生命科学研究所に入り(のち人間・自然研究部長)、日本における「生命科学」創出に関わる。しだいに、生物を分子の機械ととらえ、その構造と機能の解明に終始することになった生命科学に疑問をもち、ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く新しい知「生命誌」を創出。その構想を1993年、「JT生命誌研究館」として実現、副館長(~2002年3月)、館長(~2020年3月)を務める。早稲田大学人間科学部教授、大阪大学連携大学院教授などを歴任。
著書に『生命誌の扉をひらく』(哲学書房)『「ふつうのおんなの子」のちから』(集英社クリエイティブ)『生命誌とは何か』(講談社学術文庫)『生命科学者ノート』『科学技術時代の子どもたち』(岩波書店)『自己創出する生命』(ちくま学芸文庫)『絵巻とマンダラで解く生命誌』『こどもの目をおとなの目に重ねて』(青土社)『老いを愛づる』(中公新書ラクレ)『いのち愛づる生命誌』『生きている不思議を見つめて』(藤原書店)他多数。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです