- 大田堯・中村桂子 著
- 序=中村桂子
- B6変上製 152頁
ISBN-13: 9784865784213
刊行日: 2024/4
「生きる」ことは「学ぶ」こと
「ちがう、かかわる、かわる」という生命(いのち)の特質から教育を考えてきた大田堯。
40億年の生きものの歴史から、「本質を問い、自分で考える」を「生きる」とする中村桂子。
「上から下へ教えさとす」教育から、「自発的な学びを助ける」へ、「ひとづくり」ではなく「ひとなる」に希望を託す。待望の新版!
●新版へのまえがき 中村桂子「人間の可能性を信じて」
目次
人間の可能性を信じて――新版へのまえがきにかえて(中村桂子)
まえがき(大田堯)
Ⅰ〈対談〉いのちから「教育」を考える
大田堯 中村桂子
Ⅱ 対談を終えて(往復書簡)
●中村桂子さんへ
「その気になる」ということ(大田堯)
●大田堯先生へ
「ひとなる」を基本に(中村桂子)
〈附〉私の憲法と学習権(大田堯)
あとがき(中村桂子)
まえがき(大田堯)
Ⅰ〈対談〉いのちから「教育」を考える
大田堯 中村桂子
Ⅱ 対談を終えて(往復書簡)
●中村桂子さんへ
「その気になる」ということ(大田堯)
●大田堯先生へ
「ひとなる」を基本に(中村桂子)
〈附〉私の憲法と学習権(大田堯)
あとがき(中村桂子)
関連情報
大田 日本の教育というのは、国が画一的に支配する傾向が、昔から圧倒的に強くて、地域の中での人権というものが疎かにされています。子どもの人権も含めて、人権を磨きあうには、「地域の中で教育を問う」という、平等でかつ画一的ではない、当たり前のことをやる。
中村 おっしゃる通りです。日本は、北海道から沖縄までそれぞれ特有の自然とそれに育まれた豊かな文化がありますから、それを生かすと本当に豊かな教育ができるはずです。けれども現実は一極集中が進んでおり、これは生きものに合わないのです。生きものの世界では多様性が大事です。(本文より)
中村 おっしゃる通りです。日本は、北海道から沖縄までそれぞれ特有の自然とそれに育まれた豊かな文化がありますから、それを生かすと本当に豊かな教育ができるはずです。けれども現実は一極集中が進んでおり、これは生きものに合わないのです。生きものの世界では多様性が大事です。(本文より)
著者紹介
●大田 堯(おおた・たかし)
1918年広島県生まれ。教育研究者(教育史・教育哲学)。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事、北京大学客座教授などを歴任。東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長。2018年12月没。
2011年には、その思索と行動の軌跡を追った映画「かすかな光へ」が完成(製作・著作:ひとなるグループ 監督:森康行 音楽:林光 詩・朗読:谷川俊太郎 ナレーション:山根基世)。2024年4月現在、全国1000カ所以上で自主上映が展開中。
●中村桂子(なかむら・けいこ)
1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了、江上不二夫(生化学)、渡辺格(分子生物学)らに学ぶ。国立予防衛生研究所をへて、1971年三菱化成生命科学研究所に入り(のち人間・自然研究部長)、日本における「生命科学」創出に関わる。しだいに、生物を分子の機械ととらえ、その構造と機能の解明に終始することになった生命科学に疑問をもち、ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く新しい知「生命誌」を創出。その構想を1993年「生命誌研究館」として実現、副館長(~2002年)、館長(~2020年)を務める。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1918年広島県生まれ。教育研究者(教育史・教育哲学)。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事、北京大学客座教授などを歴任。東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長。2018年12月没。
2011年には、その思索と行動の軌跡を追った映画「かすかな光へ」が完成(製作・著作:ひとなるグループ 監督:森康行 音楽:林光 詩・朗読:谷川俊太郎 ナレーション:山根基世)。2024年4月現在、全国1000カ所以上で自主上映が展開中。
●中村桂子(なかむら・けいこ)
1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了、江上不二夫(生化学)、渡辺格(分子生物学)らに学ぶ。国立予防衛生研究所をへて、1971年三菱化成生命科学研究所に入り(のち人間・自然研究部長)、日本における「生命科学」創出に関わる。しだいに、生物を分子の機械ととらえ、その構造と機能の解明に終始することになった生命科学に疑問をもち、ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く新しい知「生命誌」を創出。その構想を1993年「生命誌研究館」として実現、副館長(~2002年)、館長(~2020年)を務める。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです