- 大田堯 著
- 四六変上製 504頁 口絵1頁
ISBN-13: 9784894349537
刊行日: 2014/1
「『世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない』(宮沢賢治)という賢治の夢は、間違いなく今、私どもが持ちつづけなければならない夢だ、と私は信じています」
命、生けるものの第一の特徴は、ちがうということです。皆、顔がちがっていますが、全てちがっているのです。あらゆる生き物は、皆ちがっています。DNAの構成が、皆ユニークにできているというのは、生き物の特徴なのです。
二番目の命の特徴は、自ら変わるということです。変わるというのは、学習から始まるのです。学習という行動が、自分を変えていくということになるのです。
最後の三番目は、かかわるということです。私たちは必ず生き物を食べないと生きられない。そういう連鎖、かかわりがなければ、命は続きませんし、他人のお世話にならないと生きられない。かかわるということの中で、命は初めて生かされているのです。
(本書より)
[月報]奥地圭子/鈴木正博/石田甚太郎/村山士郎/田中孝彦/藤岡貞彦/小国喜弘
目次
第2巻はしがき
1 基本的人権と教育
かすかな光へと歩む/生きることと学ぶこと
子育ての社会化とは何か
鈍行列車と教育基本法
多様性を認める社会へ――基本的人権に思う
2 公教育とは何か
教育と教化――高度農耕社会の子育て思想
公教育の思想――産業革命と子育ての組織化
証 言――良心の自由を求める
3 生活綴方の思想
戦後の教育運動と生活綴方
地域の教育計画
生活綴方における「生活と表現」――佐々木昂の仕事をふり返りながら
人間的なものと科学的なもの――『山びこ学校』をめぐって
4 学力について
「問」と「答」との間――教育の危機について考える
“せっかち”について考える――「いま」を生きる時間を求めて
子どもの発達と授業
5 かかわりの中の自己表現
中等教育の新しい役割について――青年の自己実現をめぐって
アンニュイのなかの可能性――荒れる子ども・若ものの渇きを考える
労働のための教育――子ども・青年の人間的成長をめざして
初出一覧
あとがき
1 基本的人権と教育
かすかな光へと歩む/生きることと学ぶこと
子育ての社会化とは何か
鈍行列車と教育基本法
多様性を認める社会へ――基本的人権に思う
2 公教育とは何か
教育と教化――高度農耕社会の子育て思想
公教育の思想――産業革命と子育ての組織化
証 言――良心の自由を求める
3 生活綴方の思想
戦後の教育運動と生活綴方
地域の教育計画
生活綴方における「生活と表現」――佐々木昂の仕事をふり返りながら
人間的なものと科学的なもの――『山びこ学校』をめぐって
4 学力について
「問」と「答」との間――教育の危機について考える
“せっかち”について考える――「いま」を生きる時間を求めて
子どもの発達と授業
5 かかわりの中の自己表現
中等教育の新しい役割について――青年の自己実現をめぐって
アンニュイのなかの可能性――荒れる子ども・若ものの渇きを考える
労働のための教育――子ども・青年の人間的成長をめざして
初出一覧
あとがき
関連情報
◆本自撰集成を推す◆
谷川俊太郎(詩人)
「〈アートとしての教育〉は人間の繊細で微妙なあり方にかかわっています」
中村桂子(生命誌研究者)
「『ちがう、かかわる、かわる』という人間の特質を基本に置く教育」
山根基世(アナウンサー)
「真の教育とは、かくも感動的なアートでありうるのか」
まついのりこ(絵本・紙芝居作家)
「この光こそ、子どもたちの求めているもの。私たちが求めつづけるもの。」
谷川俊太郎(詩人)
「〈アートとしての教育〉は人間の繊細で微妙なあり方にかかわっています」
中村桂子(生命誌研究者)
「『ちがう、かかわる、かわる』という人間の特質を基本に置く教育」
山根基世(アナウンサー)
「真の教育とは、かくも感動的なアートでありうるのか」
まついのりこ(絵本・紙芝居作家)
「この光こそ、子どもたちの求めているもの。私たちが求めつづけるもの。」
著者紹介
●大田堯(おおた・たかし)
1918年生。教育研究者(教育史・教育哲学)。広島県出身。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部教授、学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事などを歴任。東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長、北京大学客座教授。 主な著作は『かすかな光へと歩む』(一ツ橋書房)、『教育の探求』(東京大学出版会)、『教育とは何か』(岩波新書)、『地域の中で教育を問う』(新評論)、『子は天からの授かりもの』(太郎次郎社)、『生命のきずな』(偕成社)、『子どもの権利条約を読み解く』(岩波書店)ほか多数。
2011年には、教育を通して人間を見つめ続けてきた大田堯の思索と行動の軌跡を追った映画「かすかな光へ」(監督・森康行)が完成し公開された。2013年10月現在、全国300カ所以上で自主上映が展開中。(写真は映画「かすかな光へ」より)
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1918年生。教育研究者(教育史・教育哲学)。広島県出身。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部教授、学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事などを歴任。東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長、北京大学客座教授。 主な著作は『かすかな光へと歩む』(一ツ橋書房)、『教育の探求』(東京大学出版会)、『教育とは何か』(岩波新書)、『地域の中で教育を問う』(新評論)、『子は天からの授かりもの』(太郎次郎社)、『生命のきずな』(偕成社)、『子どもの権利条約を読み解く』(岩波書店)ほか多数。
2011年には、教育を通して人間を見つめ続けてきた大田堯の思索と行動の軌跡を追った映画「かすかな光へ」(監督・森康行)が完成し公開された。2013年10月現在、全国300カ所以上で自主上映が展開中。(写真は映画「かすかな光へ」より)
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです