セレクション・竹内敏晴の「からだと思想」(全4巻) 4 「じか」の思想

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  • 竹内敏晴 著
  • 四六変上製 392頁 口絵1頁
    ISBN-13: 9784894349711
    刊行日: 2014/5

「からだ」を超える「ことば」を求めて―― 全4巻完結!

真にことばを掴んだ瞬間の鮮烈な経験を記したロングセラー『ことばが劈かれるとき』著者として、「からだ」から「生きる」ことを考え抜いた稀有の哲学者の精選集!

〈月報〉名木田恵理子・矢部顕・宮脇宏司・今野哲男


目次

Ⅰ 待つしかない、か。 二十一世紀 身体と哲学   木田元・竹内敏晴
 ことばがうまれるとき
 待つしかない、か。
 他者への呼びかけ
 希望なき世紀に

Ⅱ レッスンとは何か
 「八月の祝祭」をめぐって――「人間」になる場

Ⅲ 愛の侵略
 愛の侵略――マザー・テレサとシスターたち
 戯曲「愛の侵略」をめぐって

Ⅳ 「じか」であること
 「やわら」の志――人と人とが対等であるわざ
 原点――「じか」であること
 情報以前――「聞く」ことの倫理

◎竹内敏晴の人と仕事4%emsp「竹内敏晴とメルロー=ポンティ」 内田樹
◎ファインダーから見た竹内敏晴の仕事4 安海関二
竹内敏晴 略年譜(1925-2009)

関連情報

相手のからだがじかに目の前にあり、声がじかに私のからだに触れてくる。呼びかけるときには「私」の意識はない。からだはカラッポでただ相手にはたらきかける流れがあるだけ。これを私は「私が真に私である時私はすでに私ではない」と言ったんです。私の体感するエクスターズとはこういうことで、じかに人に触れるということが、私にとってそれ以来ずっと大きな問題になったんです。
田中正造の「自治」の思想と、エクスターズとしての「からだ」における他者の出現、言い換えると「じか」の問題。この二つが、主体とか近代的自我とか、それから自と他という問題を考えるときに大きな転換点になっている。主体という問題の考え方が、そこでガラッと変わってきた。
(本書より)

著者紹介

●竹内敏晴(たけうち・としはる)
1925年、東京生。演出家。東京大学文学部卒。ぶどうの会、代々木小劇場=演劇集団・変身を経て、72年竹内演劇研究所開設(~86年)。79~84年宮城教育大学教授。その後も「からだとことばのレッスン」に基づく演劇創造、人間関係の気づきと変容、障害者療育に取り組みつづける。2009年9月7日死去。
著書に『ことばが劈かれるとき』(思想の科学社、のちちくま文庫)『声が生まれる』(中公新書)『生きることのレッスン』(トランスビュー)『からだ=魂のドラマ』(林竹二との共著)『「出会う」ということ』『レッスンする人――語り下ろし自伝』(以上、藤原書店)など多数。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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